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12歳。〜だけど、好きだから〜

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12歳。〜だけど、好きだから〜

4 - 第4話 雨あがりの朝 ♯4

2026年01月29日

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「いいの、いいの。·····うん。これでシミにならないと思う」


そう言って、絵美ちゃんは満足そうに笑った。


スカートの泥は、本当に消えてなくなっていた。


その代わり、その泥は絵美ちゃんのハンカチに移ってしまったのだけれど。


「ありがとう」


「結衣ちゃんには、いつも助けてもらってばっかりだもん。それに·····」


そこまで言うと、絵美ちゃんはちょっとイタズラっぽい顔をした。


「桧山に泥はねのスカートなんて見られたくない·····よね?」


「絵美ちゃん·····」


「ふふっ」


私が思わず照れると、自分で言ったくせに絵美ちゃんも照れて、手を口元にもっていった。


でも、その絵美ちゃんのカーディガンのひじにも·····。


「あ」


私の視線に気がついた絵美ちゃんも、自分のひじを見る。


「あれ·····、私も泥はねしてたんだ」


絵美ちゃんは、すぐにまた自分のハンカチをあててトントン叩きながら、クスクスと笑い始めた。


「なんか、おかしいねー」


「あははっ、ホントだね」


絵美ちゃんにつられて、私も自然と笑ってしまう。


おもしろいとか楽しいとかじゃなくて、絵美ちゃんと一緒にいると、なんだかほっこりして笑顔になってくる。


絵美ちゃんって、そういう子だった。


そうこうしているうちに、他の子たちも次々に登校してくる。


いろんな学年、いろんなクラスの子たちが素通りしていく中、


「おっはよー!」


そう言って弾むように声をかけてきたのは、花日だった。

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