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そんな亜里砂さん無双から明けた朝。
朝食は、先生が挽肉とタマネギを炒めるところから始まる。
深くて大きいフライパンで、その2つを炒めて。
「今日の朝食は、何の予定ですか」
「炊き込み御飯とスープですね」
先生はタマネギの色が変わったところで、トマト缶、鶏肉、米、水とを投入する。
「フライパンで炊くんですか」
「この方が、思い通りに炊けるんですよ。ガラス蓋で中身が見えますしね」
他の面々は、まだ起きてきていない。
川俣先輩は、基本、何も無ければ寝ているタイプ。
他の皆さんは、亜里砂さんの攻撃が、夜半まで続いた影響だ。
あれは酷かった。
基本的には僕がターゲット。
でも自分以外の3人も、容赦無く攻める。
「美洋さんは、そう言えば男子は苦手という設定なのに、悠だけは平気なのかにゃ」
「でも、彩香の悠にくっつき具合は一番なのにゃ。必ず自分と悠とが一緒に動くように、考えているのにゃ」
こんな感じで、ひたすら攻撃を繰り返し。
なまじ、全て事実から拾っているだけに、洒落にならない。
そんな訳で、深夜まで話してどっと疲れて、今朝も、まだ皆さん起きてこない訳だ。
ただ僕は、基本的に目覚めがいい体質。
なおかつ起きたら朝の寒さのせいか、亜里砂さんと彩香さんに密着されている状況。
もちろん寝袋越しなのだけれど、2人とも、完全に僕の寝袋に乗っかっているというか、くっついているというか。
思い切り身体の重さとか体温とか、感じそうな状態で。
これは、たまらんと逃げてきた訳だ。
ただ、ここの朝の空気は最高。
ちょっと涼しいというか寒いけれど、綺麗に澄み渡っている。
富士山も、他の山々も、綺麗に見えているし、早起きして、良かったなと思う。
ふと、紅茶のいい香りがした。
先生が、湧かしていたお湯で、紅茶を煎れたらしい。
「紅茶の色が出るまで、もう少し待って下さいね」
うん。
こんな朝も、贅沢でいいな。
「やっぱり、この季節のキャンプ、いいですね」
「シーズン的には一番いいんですけれどね。ただこの時期はイベントも多くて、色々忙しいんですよね。業者テストに文化祭に、その辺りが一通り終わると、もう冬の入口ですから。
ただ11月から12月頭も、同じくらいキャンプにはいい季節ですよ。寒いですけれど、その分空気は澄んで綺麗ですしね。個人的には、北岳の肩の小屋のテント指定地みたいに、高度が高くて見晴らしがいいところのテント泊が好きなんですけれどね」
北岳か。聞いたことはある。日本で2番目に高い山だ。
「北岳って、どれ位大変なんですか」
「1泊2日あれば大丈夫なんですけれどね。今年は無人島でしっかり楽しみましたから、夏休みの活動はそこまでにしたんです。それにバス代や駐車場代、往復の交通費が結構かかりますしね」