テラーノベル
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収録終わり。深澤辰哉が楽屋の片付けを済ませ、帰ろうと鞄を持った時だった。
「……ふっかさん」
出口を塞ぐように、目黒蓮が立っていた。
185cmの長身。見上げると、その黒い瞳がじっと深澤を捉えている。
「ん? どした、めめ。お疲れ」
「お疲れ様です。……今日、飯行きませんか」
「あー、ごめん。今日俺、ちょっと疲れてて……直帰して寝ようかと」
深澤が苦笑いで断り、横をすり抜けようとする。
しかし、目黒は一歩動いて進路を塞いだ。
「……じゃあ、俺がふっかさんの家に行きます」
「はあ? なんでそうなるんだよ」
「ふっかさん、疲れてる時こそ一人じゃダメっすよ。……俺が癒やします」
真顔で、とんでもないことを言う。
深澤は「いやいや」と手を振ったが、目黒は引かないどころか、深澤を一歩壁際へと追い詰めた。
「……めめ、近いって」
「ふっかさん」
目黒が深澤の頬に手を添える。
大きくて温かい手。深澤の顔が、その手にすっぽりと包まれる。
「……いつもみんなの面倒見て、MCで体張って……。自分のケア、疎かにしてません?」
「……それが最年長の仕事だろ」
「じゃあ、最年長をケアするのは俺の仕事っすね」
目黒の親指が、深澤の目の下のクマを優しく撫でる。
その瞳には、先輩への敬意と、それ以上の……隠しきれない独占欲が滲んでいた。
「……俺、ふっかさんのそういう、自分を犠牲にするとこ……好きっすけど、心配になるんすよ」
「……お前なぁ、サラッとくさいこと言うなよ……」
「本音なんで」
逃げも隠れもしない直球。
深澤は視線を逸らそうとするが、目黒の顔が近づいてきて逃げられない。
「……今日くらい、俺に甘やかされてくださいよ。……弟だと思ってるかもしれないけど、俺だって男っすよ?」
「……っ、」
耳元で囁かれる低音ボイス。
深澤の耳が一気に赤くなる。
普段は「いじられキャラ」として立ち回っている深澤だが、目黒の前では「一人の男」として扱われ、その熱量に圧倒されてしまう。
「……分かった、分かったから……! 顔近い!」
「……家、行っていいすか?」
「……はぁ……。勝手にしろよ……」
深澤が根負けして頷くと、目黒はパァッと子犬のように表情を輝かせた。
「やった。……じゃあ今日は、俺がふっかさんをお姫様扱いしますね」
「気持ちわりぃな! やめろ!」
「照れてる顔も可愛いっす」
「うるせぇ!!」
生意気で、強引で、でもどうしようもなく愛おしい後輩。
結局、深澤は目黒のペースに巻き込まれ、甘い夜を過ごす羽目になるのだった。
コメント
8件
めめって案外強引だよね~それがいいところなんだけど ふっかさんお疲れ様 たくさんめめに癒されてね 続き待ってます
最高ですね! めめふか✨ 私もふっかさんを お姫様あつかいしたいですw