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本気になってはいけない恋

9 - 第9話   気になり始めた存在②

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2024年01月28日

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その日の夜。

最近仕事が忙しくてなかなか顔を出せてなかった美咲の店へ。

今はゆっくりお酒を飲みながら美咲に最近の近況報告中。


「どう~?仕事落ち着いた~?」

「まぁね~。でも近々新しいプロジェクト始まるからまた忙しくなりそう~」

「お~相変わらず忙しいね~」

「そのプロジェクトとのリーダーに抜擢されちゃって、それがまぁなかなか厄介そうで・・・」

「え~リーダーとかすごいじゃん。何が厄介なのー?いつもの透子なら余裕でしょうが~」

「う~ん。まぁ仕事はやり甲斐ある方が頑張れるのは今までとは変わらないんだけど」

「なら何が問題?」

「うん・・・。あの、さ・・・」


今日自分に起こったことが、この年齢になると上手く判断出来なくなって美咲に相談しようと話し始める。


「やっぱりいた」


すると、背後で誰かの声。


「おっ、いらっしゃい」


誰か別にお客さんが来たらしく美咲がそっちに向かって対応する。


あっ、誰か来ちゃったか。


「いつものでいい?」

「はい」

「あっ、ごめんね透子!ちょっとまた後で聞く!修~!」


常連であろう新たなお客さんのオーダーを伝えに奥のキッチンにいる修ちゃんの元へ行く美咲。

話は一時ストップ。

私は話そうとし始めた言葉を飲み込むように、目の前のグラスの飲み物を代わりに飲み込む。


「どうも」


するとカウンターの隣らしき距離から話しかけられる。

グラスを口につけたまま、そちらの方へ顔を向けると。


「ゴホゴホッ!!」


そこにはまさかのまた早瀬 樹の姿。

思わずビックリして、むせて咳き込む。


「大丈夫?」


は?大丈夫じゃないよ!

誰のせいでむせたと思ってんの!?


「ちょ!なんであんたがいんのよ!」

「なんでってオレ元々ここの常連だし」

「は?私全然知らないし」

「自分が気付いてなかっただけじゃない?」


うっ・・・確かに。

ここでは普段から自分一人の世界で過ごしてることが確かに多い。

それ以外は美咲と話してることが多いし、そもそも他のお客さん今まで気にしたこともないから知らなかった可能性は高い・・・。

でもお互いの常連の店で、あんな感じのこと普通はないと思ってたし。

あの時パーティーでたまたまいただけかと思ってた。

まさか常連だったとは。


「それ・・はそうだけど・・」

「はい。樹くん。いつものね~」


すると美咲が親しそうに名前を呼びながら、いつものと言いながらお酒を持って来る。


「あれ?あんた達もうそんな仲良かったっけ?」

「いや、別に仲いいとかじゃないから」


思わずすぐに美咲の言葉を否定してしまう。


「え~またそんな冷たいこと~。特別な仲なのに」


するとまた余裕ぶって、そんな言葉を言いながらニコッと意地悪く微笑む隣の存在。


「美咲。この人そんな前から常連!?」


思わず目の前の美咲に助けを求めるように前にのめり込んで確認。


「そうね~。樹くん、修がここやる前にバイトしてた時にずっと可愛がってた後輩でさ。オープンからずーっと通ってくれてる常連さん」

「えっ!そうなの!?」


知らなかった。


「透子も最初から来てたのに、全然気付いてなかったかもね~。あんた一人でいるか私と飲んでること多いから」


美咲まで同じこと言ってる・・・。


「ね?」


それを聞いて隣で悪魔の微笑みかと思うような笑顔を返してくる早瀬 樹。


「そっか。透子に結局紹介してなかったんだっけ?」

「知らないよ」


てか、別に紹介とか面倒だからいらないけどさ~。


「だってあんたここ最近恋愛に前向きじゃなかったし」


うん。それはそうなんですけどね。

実際別にそこでまたどうこうなろうとも思ってなかったですけど。


「いや。うん、恋愛はいらないんだけどさ・・・」

「ほら。そうなるから」

「確かに」


美咲は全部わかっててのことか。


「だけどこの前はちょっといつもと雰囲気違ったし、樹くんどうにかしてくれるかな~って思ったから、ちょっと放っておいた♪」

「何それ!?」


美咲、完全に楽しんでるな・・・。


「てか、もう二人仲良くしてるみたいで安心したわ~」

「なってないから!」


なんかそういう風に言われるのはまだ認めたくなくて。


「あら?この前ドキドキに前向きだったのに?」

「あれは・・!あの時だけ!てか、この人とは今度仕事のプロジェクトで一緒にすることになって、そんな関係もう無理なんだってば」

「え!そうなの!? やだ~なんて偶然」

「オレは別に全然気にしてないんですけどね」


あなたが気にしなくても私が気になります。


「え~でもドキドキだけなら樹くんにお願いしちゃったら~?樹くんイケメンでかっこいいしさ~。あんたもそこそこあの時その気になってたじゃない」

「ちょ! 美咲! 違うから! そんなんじゃないし!」


美咲が突拍子もないことを言い出してまたまた全力で否定。


「その気なってくれたんだ?」

「なってません!」


確かにあの時はそうだったかも、しれない。

だけど。

仕事で一緒になるなら話は別。

仕事仲間とそんな仲なんて絶対無理。

私はそんな仕事も恋愛・・・もどきのことだとしても、器用に同時進行は出来ない。


「あっ、いらっしゃいませ。ちょっとごめんね。二人でこの後はゆっくり話して~」


美咲が新たに来たお客さんの対応の為にこの場を離れる。


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