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#リゼロ
すず
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第27話『飛来する火』
蕞の戦場。
趙軍と秦軍の激突はさらに激しさを増していた。
南門では虹桃軍団と趙軍精鋭がぶつかり合う。
北壁でもなお戦いは続いている。
そんな中。
丘の上に現れた一軍を見て、戦場全体がざわめいた。
黒き猛将の旗。
「麃公軍だ!!」
秦兵たちが歓声を上げる。
麃公が馬上で大笑いする。
「ガハハハハ!!」
「面白ぇ戦になってるじゃねぇか!!」
その後ろには歴戦の麃公軍。
本能で戦場を駆け抜ける猛者たちだった。
しかし。
じゃぱぱは違和感に気付く。
「ん?」
「後ろにも軍がいる。」
土煙の中から現れたのは…。
黒い旗。
そして異様な軍勢。
秦兵ですら顔色を変える。
「まさか…。」
「来たのか…。」
先頭に立つ男が不敵に笑う。
長髪。
鋭い目。
異様な威圧感。
桓騎だった。
飛信隊の兵たちがざわつく。
「あの桓騎か…。」
「味方なのに怖い。」
桓騎は蕞を見上げる。
そして鼻で笑った。
「随分追い込まれてるな。」
麃公が振り返る。
「遅ぇぞ。」
桓騎は肩をすくめる。
「面倒だったんだよ。」
実は二日前。
函谷関。
虹桃軍団から届いた報告書を読んだ麃公は異変を察知していた。
「李牧が蕞を狙っている。」
本能が危険を告げていた。
しかし蕞まで急行するには兵力が足りない。
そこで麃公は考えた。
そして選んだ相手が桓騎だった。
理由は単純。
桓騎は正面戦が得意ではない。
だが奇襲。
心理戦。
敵の裏をかく戦いなら中華屈指。
李牧のような知略型に対抗するなら必要な人材だった。
さらに。
桓騎軍は移動速度が異常に速い。
少数精鋭で長距離移動ができる。
蕞へ最短で到着できる将軍でもあった。
つまり。
麃公は本能で危機を察知し。
李牧への対抗策として桓騎を連れて来たのだ。
現在。
蕞南門。
桓騎は戦場を見渡していた。
そして笑う。
「なるほどな。」
「李牧らしい。」
部下の摩論が尋ねる。
「どうします?」
桓騎は指を一本立てた。
「李牧は勝つつもりでいる。」
「なら逆に負けると思わせりゃいい。」
誰も意味が分からない。
しかし桓騎軍の幹部たちは笑っていた。
桓騎が何か企んでいる。
それだけは確かだった。
一方。
李牧本陣。
副官が駆け込む。
「報告!」
「麃公軍到着!」
「さらに桓騎軍も確認!」
その瞬間。
初めて李牧の表情がわずかに変わった。
「桓騎…ですか。」
李牧は麃公を警戒していた。
しかし桓騎までは予想していなかった。
戦場の均衡が揺らぎ始める。
そして。
丘の上で麃公が矛を掲げた。
「野郎ども!!」
「狩りの時間だァァァ!!」
麃公軍が突撃する。
桓騎軍も不気味な笑みを浮かべながら動き出す。
蕞の戦場は新たな局面へ突入した。
そして李牧と麃公。
さらに桓騎。
三人の怪物が同じ戦場で激突しようとしていた…。
コメント
1件
ああもう、このタイミングで麃公と桓騎が来るなんて……! 戦場の空気が一気に変わった感じがゾクゾクしました。特に「李牧は勝つつもりでいる。なら逆に負けると思わせりゃいい」って桓騎の台詞、狂ってるのに妙に説得力があって好きです。味方なのに怖いって飛信隊の気持ち、すごくわかります(笑)。次の展開が気になって仕方ない……!