テラーノベル

テラーノベル

テレビCM放送中!!
テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

復讐クエスト

一覧ページ

「復讐クエスト」のメインビジュアル

復讐クエスト

8 - 復讐クエスト1 / LV2 勇者 ノリミ 03

♥

43

2025年09月28日

シェアするシェアする
報告する

再び捜索を開始する。罪悪感の消えた私はもうひとつの紙袋に手を伸ばした。こっちはなんだろう…雑誌が入ってる? みっちりいっぱい中身が入っているのではなくて、雑誌が2冊と手ぬぐいやキーホルダーみたいなものが入っていた。

雑誌はどちらとも旅行雑誌だった。建真の性格を考えると、こんな旅行雑誌を丁寧にとっておくとは思えない。彼は本は完全に電子書籍派で、特に雑誌が増えることをあまり好まない。ケチだから旅行雑誌なんか買わずにネット検索派。なのになんで?


もしかして中になにか浮気のヒントでも隠されてる?

ピピーンと思いつくのは私のレベルが上がって、賢さが増えたからだと思った。


雑誌をめくってみたけど…うーん、なんの変哲もないただの雑誌だ。当てが外れたかな?



「えっ?」



あるページを見て思わず声が出た。【彼氏と行きたい温泉宿】の特集コーナーにかわいい字で書かれた付箋紙が張り付けてあった。明らかに建真の字ではない。


(もしかして、これを書いたのは晴菜…?)


付箋紙には『♡♡お泊り候補♡♡』と書かれており、それは高そうな宿ばかりに貼られていた。思わずビリビリに破きたくなったが、盗み見たことがバレても困るのでそのまま調査を続ける。


雑誌を1冊見たら、完全に建真と浮気相手のデートコースが把握できた。しかしこれでは浮気した証拠にならない。うむむ…もっと決定的な証拠を残しておいて欲しいものだ。

他にもなにかないかな、と思っていたら玄関の方でガチャガチャと音がした。




――建真が帰ってきた!!!!




まずいぞどうしよう…。戦闘が始まる予感! 急いで雑誌類の証拠を片付けて紙袋を元に戻した。やばいやばいやばい! 見つかっちゃうぅぅぅ!!!!



このままだと本気でまずい!

俺の部屋でなにしてた、から始まって、ネクタイを部屋に移動させたことがバレた日には…!!


(どんな風に怒られるかわかったもんじゃない…!!)


私は焦った。建真はまっすぐこの部屋に向かってやってくる。


(こうなったら戦うしかないっ!!)


緊迫感のある音楽が渦巻き、私を包んでいる。あああもう怖いなあ…。

私は構えた。扉が開いて建真が部屋に入ってくる。まずは私が居たことに驚きの顔を見せるが、彼はすぐに般若の顔になった。



バトルへ突入! 建真があらわれた!


>たたかう

>にげる

>アイテム

>ぼうぎょ

>そのた



…どれが正解!?



えーっと…逃げるって言っても建真の部屋を出てもすぐ捕まるし、この選択肢を選んだらゲームオーバーよねっ!


「は? 紀美なにやってんの、俺の部屋で」


建真の先制口撃! しかし紀美は素早く身をかわした! ダメージ0!!


「おかえりなさい。さっき宅配便が届いたから、部屋に置いておこうと思っただけ。はい」


私はアイテムを使うことにした。(もちもの:建真の宅配便)

紀美は建真の宅配便を使った!


「そんなのリビングの上に置いときゃいいだろ」


建真は怒っているがそれ以上の攻撃はしてこない模様。

アイテムのお陰でピンチを切り抜けた!


「重要って書いてあったから大事なものかと思って…ごめんなさい」


そう言ってそそくさとその場を逃げ出し、戦闘離脱に成功。

戦闘をこなしたのだから、賢さのひとつくらいは上がったかな?

ふふっ。作戦勝ちね。

この調子でレベルを上げて、建真と離婚してやる!!



…でもその前に、資金調達しなきゃ。(泣)

この作品はいかがでしたか?

43

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚