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2人のキスシーンを覗き見してから3週間が過ぎた
あれから俺は、翔太君との身体の繋がりを断ち続け…
誘われても【忙しい】と言って断り続けている
『翔太君不足で倒れそう…』
大好きな人に触れられない事が、こんなに辛い事だなんて…
「はぁ…」
あの日、仕事終わりにラウールと俺は…向井対策として作戦を練っていた
「めめも康二君も、押せ押せだから…。同じ事してても勝てないと思うんだよね…」
ラウールが、もっともらしい事を言い…俺は、それに感心してしまう
「差別化って事?」
「そう。今まで積極的だった、めめが引いたら…さすがに翔太君も気になると思うんだよね…」
「なるほど…」
納得した俺は、次の日から【一旦引く】作戦を開始する
しかし今の所、何の効果も現れていない…
「ねぇ、しょっぴー!今夜、俺の家に飯食べに来て」
楽屋な中で、向井が渡辺を家に誘っているのが見えた
「康二の家?本当に飯だけで済むの?」
「ん〜それは。しょっぴー次第やな」
「何だよそれ…」
そう言って、笑い合う2人
目黒が引いている、その間に…
いつの間にか、渡辺と向井が前よりも親密になっている様な気がする…
『これって、逆効果なんじゃないのか?』
関わりがなくなった分、翔太君の中で…俺の存在が薄くなって来ているのではと心配になる
◇◆◇◆
「ねぇ翔太君…今夜良い?」
向井が家に誘った次の日に、ついに我慢出来なくなった俺は…
久しぶりに、翔太君を誘ってみる事にした
「仕事は、もう良いのか?」
今までずっと仕事を理由に断り続けて来たせいで…余計な心配をかけてしまったのかも知れない
「うん。もう大丈夫」
【早く元の関係に戻らないと…】そう焦る気持ちに気を取られ
「そう、なら良いけど…」
そう呟いた翔太君の、複雑そうな表情を俺は見逃していたのだった
◇◆◇◆
「こうやって翔太君に触るの…久しぶりだね///」
そう言いながら渡辺の服に手を掛ける
「服なら自分で脱げるって…」
「駄目、今日は俺が全部したい気分なの」
自ら服に手を掛けて脱ぎ始めてしまった渡辺を止め…
シャツのボタンを一つずつ外して、綺麗な身体を晒していく
「やっぱり、肌綺麗だよね…///」
手の平を滑らせて、手触りを楽しむ
「くすぐったいから…」
「だって、久しぶりだし…」
笑い合いながらも、撫でる手は決して止めない
「?」
首筋に、虫刺されの様な赤い痕…
俺の視線に気付いた翔太君は、サラリと
「あぁこれ、昨日康二に付けられてさ…。駄目だって言ったのに、夢中になっちゃって…」
苦笑いしながら、そう話す渡辺に目黒の顔が強張った
俺達は、いつ肌を晒す撮影が来るか分からない為
身体に痕を残す行為は駄目という約束になっていた…
『何で、そんなに康二にだけ甘いんだよ…』
俺が1人で我慢していた間に、2人は着々と親密度を高めていたらしい…
苛立ち始めた目黒は、不満と嫉妬が混じり合い…
今にも全て、ぶつけてしまいそうになる
「もう良いから、しよ…」
そう言って…今まで通り、口付け様とする渡辺
しかし目黒は、それを拒んで冷たい目でこう告げた
「俺…今、そういう気分じゃないんだよね…。それより、今日も準備して来てくれてるの?だったら、後腐れなく楽しもうよ…」
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めめの想いが切なくて大好きです!がんばれぇ!!!