注意事項
・この作品はwrwrd様の二次創作です。
・本人様とは関係ありません。
・検索避けに協力してください。
・宗教団体などの表現が含まれます。
・主はポンコツです。文に矛盾が生まれているかもしれません。その際は、「あ、阿呆なんだなあ」と笑ってください。
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とある小さな町。そこに似合わぬ大きな塔。
その塔は、”お天道様”が住まうのだと。
この町では、”お天道様”を神として祀る伝統がある。
町に時折産まれる、水色髪を持つ者は、”お天道様”からのプレゼントである。
水色は、青空を指すからだろうか。
そのため、水色髪を持つ者は、その大きな塔に住まうことが出来るらしい。
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そして、そんな町に舞い降りた1人の少年。
彼をciと云う。彼は、平凡な家庭に産まれた。
水色の癖毛を持ち、綺麗な橙色の瞳を輝かせている。
まるで、綺麗な青空と、輝く夕日のような少年であった。
勿論、すぐさま彼はお天道様の贈り物だと称えられ、家から、塔に移動することになった。
綺麗な白い服は、幼き頃から付けている。
そんな彼は、今年で20歳になった。
綺麗な橙色の瞳は未だに輝いている。
毎日、塔の窓から町を見下ろし、日々の発展を願う。
そんな彼だが、最近こんな事を胸に抱く。
「外の世界を自由に旅してみたい」
窓から見える景色は素晴らしく、実に自身の足で歩いてみたいものだ。
彼はぼんやりと窓の外を見つめた。
豪雨の日だった。
町の皆は家に閉じこもり、静かな日だった。
彼は今なら抜け出せるのでは?と思い、塔の入口から顔を出してみた。
すると、森の奥からびしょ濡れになった男が2人走ってきたのだ。
彼は咄嗟に塔に招き入れた。
健気なのだ。お天道様の贈り物だから。
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kn「ほんま助かったわ…!!!」
ci「いえ、お構いなく。今タオルを持ってきますね。」
いやあ。参った参った。
敵国に潜入してたらバレちったぜ!!ははは!!
なんて、笑い事じゃねぇな。
おっと、取り乱した。俺はkn。
この大きな声は、まるで太陽のようだとよく言われるものでな。
そんで、こっちがshp。
…ん?
kn「shp!!大丈夫か、!!」
腹を押えて蹲っているshpに駆け寄る。
腹部から出血している。敵に撃たれたか、クソ。
kn「待ってろよ!!今止血するからな!!」
自分の上の服を脱ぎ、shpの出血部に巻く。
圧迫止血…とかいうやつだ。
shp「う"…ぐ、ッ」
kn「…大丈夫や。大丈夫。冷静にな!!」
すると、先程の人がタオルを抱えて戻ってきた。
ci「こちら使ってください。」
kn「なあ、追追悪いんやけど、救急箱とかあらへんか??」
ci「ああ、でしたらこちらへ。」
綺麗な髪色に瞳の色だなあ。
なんて呑気なことを考えながら、shpを運ぶ。
ソファに横にさせてから、濡れた髪をわっしわっしと拭いた。
もちろん、shpのも拭いてやったさ。
ci「怪我されてるんですね。僕、生憎手当は出来なくて…。」
kn「俺出来るから任せてくれ!!ほんまありがとう!!」
救急箱を受け取り、shpの出血部を手当していく。
まあ…よく分かんないけど、とりあえず包帯やらなんやらを巻いときゃいいだろう!!ウン!!
snに聞いとけばよかったなあ…。
……ンッ?
kn「お前、名前は?」
ci「えっ…?僕は、ciです。」
kn「…ciかぁ。俺はkn!!こっちはshp!!」
……気のせいか。
まあ、そうだよな!!ウンウン(自己解決)
ci「knさんは、何処からいらっしゃったんですか?」
kn「…ん?」
ci「ああいえ、すみません…。」
kn「俺は、W国っちゅーところやで!!」
「…これ言っていいやんな??」
顎に手をやり少し考える。
まあ、いいか!!ウンウン(自己解決×2)
kn「ciも、1人だけこんなでっかい所に住んでるんやなあ。お金持ちとか?」
ci「…僕は、お天道様の贈り物なんですよ。」
「この町の、称えられる存在です。」
kn「え!!凄いんやなあ!!」
ci「…そうですかね。僕は嫌いです。」
「だって、称えられるべきなのはお天道様じゃないですか。僕じゃない。」
kn「そうか?まあ…確かに期待背負うんは、辛いよなあ。」
ci「…外に世界が知りたいです。knさん、連れてってください!!」
ciは俺の手を握って、訴えた。
外の世界が知りたいだァ??
つまり、外に行ったことがないってことか。
ほぇ…大変なんだなあ。
まあそうか。称えられてる存在がほっほっと居なくなったら困るもんなあ。
だとしても、少しはciの意思を聞いてやってくれよ。
よし!!連れていこう^^
kn「今日は無理やから、またここに来るわ。」
「そんときに行こか!!」
ci「…いいんですか!!分かりました!!待ってます!!」
kn「おう!!その代わり、内緒やで??」
ci「勿論ですよ!!」
にっこりと嬉しそうに笑うciの笑顔は、本物の太陽のようだった。
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kn「ってことがあってな!!W国に連れてきてもええか!?」
大きな声で突然訴えるkn。
その隣には、腹を押えながら座るshp。
帰還してすぐに会議が開き、何かと思えば勧誘したいとのこと。
tn「うーん…でも、怪しいやんか。」
「その、お天道様とか??宗教みたいに、称えられとるんやろ??」
kn「せやけど、俺はあいつを救ってやりたいんや!!」
「それに…。」
knは、くるりと目線を俺から外し、snの方を見た。
kn「…sn、お前なら…分かってくれるやろ。」
sn「…はぁ。まだあの町は馬鹿げたことをしとるんやねえ。」
snはため息をつき、頭をわしゃわしゃと掻いた。
tn「なんや。snの故郷なんか?」
sn「そー。ほらぁ、俺もgrに助けて貰ってここに居るからねえ。」
そういえば、そうか。
snも元は、W国に居なかった。
grが勝手に連れてきたんだ。そうだった。
今ではこんなに当たり前の存在になっていたのか。
sn「…あの町、水色髪の子をお天道様の贈り物だーって、塔に住まわせるんよ。」
「皆にとっては、憧れかもしらんけど、住んどる側はもう監禁としか思わんかったわ。」
kn「うん。あいつも外の世界は知らんらしい。」
knはうんうんと頷きながら再度俺を見た。
kn「お願いや。tn、それにgrも!!」
「気に入らんかったら、俺の隊員にすりゃええわ。もし才能が無いなら、俺が生み出す。」
任せとけ!!と、knはにんまりと笑った。
俺とgrで顔を見合せ、苦笑した。
gr「仕方ないな。面白そうだから許可するぞ。」
kn「ほんま!?やっツぁぁぁぁ!!!!!!!!」
knは飛び跳ねてガッツポーズをキメた。
それにしてもなんだ?やっツぁぁ…って。
まあ、knが頭おかしいのはいつも通りだからいいか。
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sn「…はぁ、お天道様ねぇ。」
rb「なんや、珍しくえらい苦しそうやん。」
頬杖をついて、窓の外を眺めるsnに声をかけてみた。
いつものように追いかけて…なんてことはなく、ただただ窓の外を見ていた。
rb「…そりゃ、snの故郷はsnにとってトラウマやんな。思い出してもうたからか??」
sn「ううん。そういう訳ちゃうよ。」
「思い出した…とかはない。というか、忘れられへんしなあ。」
俺は恐怖心なんて忘れ、snの隣に立った。
sn「…ただ、knが言うその子が心配なんよ。」
「ほら、俺が居なくなってる事例がある訳やん??きっと…護りも強化されてると思うねん。」
空中に人差し指でくるくると描きながらそう言った。
snが純粋に人の心配をしているっ!?
…お前も人間なんやな。
rb「…お前はどうしたいん?」
sn「そりゃあ助けたい。でも、俺にはそんな力ないんよ。」
「…きっと、俺が居なくなって何年も経つあの町は、より1層信仰が強くなっとるやろうな。」
「そう思うと、その子が心配で堪らん。俺でさえ、あんなにトラウマがあるのに、その子は…。」
俺はそっと、snの背中に手を乗せるしか出来なかった。
でも、その少しの優しさがどうやら彼の心を落ち着かせたようだ。
sn「…rbありがとうな。お前が1番の太陽だよ。」
rb「…そりゃ、どーも。」
───────────
そうして、迎えた当日。
あの日のように、夜中、kn達は塔に訪れた。
だが、今夜は雨では無い。
塔の前には、番人らしき人が立っていた。
kn「すみません。ここの町の人でしょーか?」
mb「はい。番人でございます。貴方様は?」
kn「いやぁ、迷子になってしまいましてなあ。ここの塔で、休憩とか…。」
knはにっこにこの作り笑顔で嘘をついた。
後ろには皆が隠れて様子を伺っている。
mb「すみません。この塔は立ち入り禁止でございます。」
kn「なんでですかぁ。いいじゃないですかあ。」
mb「ダメです。お天道様の贈り物がここに住まうんですよ。一般人は通せません。」
kn「一般人ちゃいますがな!!」
mb「はぁ。面倒だな。」
kn「この町、お天道様に頼っとるらしいのう。頼るばかりじゃなくて、自分らの力で生きていけよ。」
knは番人を煽るかのようにそう言った。
すると、勿論番人はキレるのだった。
mb「この町から、1度抜け出した者が居るんだ。それから、1ヶ月間!!作物が上手く育たなかったのだ!!」
「今!!ここに住まうのは、そいつの代わりなのだ!!お天道様に恵まれているのだ!!我が町は!!」
kn「どーなんすかねえ。」
「ちなみにぃ、それって、お天道様の贈り物の人は、幸せなんすか?」
mb「勿論だ!!光栄に思っているのだ!!」
kn「どーなん?sn〜」
sn「…ふっ、実に笑えるわ。」
snは水色の髪を指先でくるくると触りながら、knの隣にやってきた。
それを見るなり、番人は腰を抜かした。
mb「あ、ああッ、貴方様は!!」
sn「久しぶりやねえ。まさか、また会わなあかんなんてな。」
「まあ、安心せえや。すぐに滅びてまうよ。この町はなあ。」
snは番人の手首を掴んで睨みつけた。
sn「お天道様ぁ??んなもん居ねぇよ。居たとしても、他人だ。自分の町くらい自分でどうにかしたらどうだ??」
mb「だ、だが…!!」
sn「晴れが来ない、それは梅雨だ。作物が育たない、肥料というものはご存知か??風が強い、台風の接近。それの他諸々…。」
「なんだ、ただの阿呆じゃないか。お天道様とかに頼ってるから学力すら無いんだな。呆れるわ、この町。」
snはぺらぺらと口を滑らせて、番人を追い込む。
更には、強めの暴言まで吐き始めた。
まあ、だが皆は止めない。
それだけ、snにとってこの町は目障りだと言うことだ。
その騒ぎに気づいたのか、ciがようやく現れた。
knを見るなり、目を輝かして外に飛び出してきた。
それから、町の人も集まってきた。
皆は、snとciを交互に見て、お天道様の贈り物が2人も!?なんて、馬鹿げたことを言ってたさ。
snは優しくciの頭を撫でた。
sn「知っとるか??この世界はな、めーっちゃ広いんやで。」
ci「…うん。だから、俺はここから抜け出したかったんです。」
水色の髪が、青空と重なり合っていた。
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ci「snさん…!!」
おっと、ciだ。
今はもう夕暮れなのに、目立つ髪色だこと。
まあ、俺が言えないんだけどね。
sn「どうしたん??」
ci「tnさんに、軍医士になれって言われまして。僕、戦闘はもう本当にできなくって。」
sn「ああ、それで俺のところで研修的な?」
ci「はい!!」
笑顔で返事をするci。
口角が上がれば、目が細くなるんだ。
可愛いな…と思いながら、そんな瞳を眺める。
sn「勿論。大歓迎やで!!」
ci「ありがとうございます!!」
ciの手には沢山の切り傷らしきものが見られた。
咄嗟に手を取る。
sn「…これは?」
ci「ああ、戦闘の為に訓練したんですけど、その傷ですかね。」
sn「…ほう。」
ci「僕、今までちゃんと努力したことが無かったので、凄く張り切ってしまって…。」
張り切るのはいい事だ。自分が周りを救おうともするのもいい事だ。勿論、努力もだ。
あの町では、そんなことをしなかった。
全てを空想であるお天道様に頼り、自分らはそのお天道様の力をただただ使うだけ。
そんな人生何が楽しいのだろうか?
新しいことが出来た時の達成感。
それは、大きなモチベーションともなる。
俺も、元々あんな町で生きてきたものだから、この軍に来てからもぼけーっとしていることが多かった。
そんな俺を変えたのは仲間だ。
仲間がどんどんと進んでいくと、自分が置いていかれたような気持ちになった。
そうすると自然と努力するようになっていた。
周りに合わせる人間よりも、自分に合う進み方、スピードを考えれる人間の方が良いとは、恐らくこの事を言うのだろう。
自分を大きく変えてくれる人間は、行動力がある人間だ。
例え、どれだけ絆が浅いとしてもな。
ciにはもう。
そんな存在が居るのだろうな。
sn「良かったね。ci。」
ci「…?ありがとうございます、!!」
なんじゃいこらおおん??
おっおーん??やんのかおらおら
おんらおんらおおん
コメント
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あー好きだ。最後のテンションにツボってます
小説を書くにおいての着眼点が髪色ってすごッ!って思いました!!knの解像度高すぎてめちゃ想像しやすかったです〜!仲間の成長によって自分も前に進めように努力しだすっていいですね〜、 最後の「なんじゃこら〜...」が可愛すぎてう"ってリアルで声出ました笑ここあさんの沼に入ってしまいそう、、、
設定とかsnがペラペラ悪口言うところとかその他諸々(全部)好こ