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青視点
ほんま、おもろいわ。あれだけ俺を拒んで、牙むき出して暴れてたないこが、今はこうして俺の膝にすがりついとる。
「……まろ、俺、ちゃんといい子でしょ?」
震える声で問いかけてくるその姿が、愛しくて、可哀想で、そしてなによりたまらん。
俺は笑って、そっと頭を撫でてやる。
「ようできたな。……せや、ないこは俺のもんや」
その一言で、安心したみたいに目を閉じて、俺の胸に顔を埋める。
ほんま、素直になったらこんなに従順なんやな。
最初からわかっとった。
こいつは強がってるだけで、ほんまは誰かに縋らな生きられん。
その「誰か」に選ばれたんが俺――それでええ。
「外のことなんか、もう考えんでええんや。お前はここで、俺だけ見てたらええ」
俺の言葉に、ないこは小さく頷く。
そうや、それでええんや。
自由なんて与える気はない。
外の世界に戻すつもりもない。
こいつはここで、俺の腕の中で、俺の言葉ひとつで泣いて笑って、それだけでええんや。
俺の視線に怯えて、俺の優しさに縋って、俺の機嫌だけで生きていく。
そうして壊れていく姿を、俺はずっと見届けたる。
「ないこ、お前は一生、俺のもんや。……わかっとるやろ?」
俺の問いに、か細い声が返る。
「……うん、まろ。俺は……お前の」
――ああ、最高や。
これ以上の幸せは、他にない。
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