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ふ二人声を揃えて笑い合っている姿を見ると、涙腺が崩壊した。嬉し涙が俺の目から滝の様に流れ出て来て主達を心配させちまった。
「あっ!独!兄さん!見てみて!」
俺が泣き止むと西の主が驚いたような声を出しながら空を指さしていた。
言われるがままに空を見上げると空全部を埋め尽くしそうなほどデカイ月と何百何千を超える星々が空いっぱいに広がっていた。
「凄い!凄い!」
「きれぇー」
主達はそんな絶景の空に見惚れているみたいだ。
俺は、兄貴と一度だけ一緒に見たあの空を思い出した。でも、今までみたいにつらくはならない。
「主達、知ってるか?こーゆ一でっけ一月の事 を日本ではな、天満月 (あまみつづき)っていうんだぞ」
主達は「ヘー」って声を漏らしながら夢と希望を抱いた目をキラキラ輝かせて空を見上げていた。
分身達は、情報の交換をした後、ただ、ボーッと空を眺めていた。
天満月の優しく光が俺達五人を照らしていた。
地面に寝っ転がって皆で静かに見上げていた。
「さーて、寝るか!」
そんな静止したかのような空間を打ち破る様に俺は声を出して飛び起きる。
「「えー」」
声を揃えて残念そうにして座る主達の頭をワシャワシャって撫でる。
「子どもは、こんな夜更けまで起きてちゃ駄目なんだぞ」
そう言いながら俺の右腕に東の主を、左腕に西の主を座らせる。
「俺は子供じゃない」西の主が不満げに言うと、東の主が「きっと、独は僕らよりすごく年上だからまだまだ僕らのことを小さいって思ってるんだよ」と、教えていた。すんごく微笑ましいなぁ、と思う反面、遠回しに年寄りと言われたのは気のせいだと思いたい。
愛達の居る家に向かうまで今まで共に過ごせなかった時を埋めるように、本当に沢山の事を話した。最近はまってることから、ちょっとした面白いことまで全部。
笑いながら歩いていると直ぐに家に着いた。