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『えっと…..代々木公園って、ここよね?』
「そうですね……」
代々木公園でも、立ち入り禁止のテープが
至る所に貼られている
その周りを位置取っている警察官は、ミミに気づき声をかける
「おぉ、お嬢ちゃんは確か地獄ミミ探偵事務所の……」
『覚えてくださってるんですね….!』
「もちろんだよ、こんな所でどうしたんだ?」
『その….昨日、ここで春を見ませんでしたか?』
「んー…..見てないなぁ、」
「春さんはどこにいたんだ…..」
「もしかしたら….何か隠してる可能性も、あるかもしれないです」
「誰にも言えない秘密……か、」
『平太、何か心当たりがあるの?』
「いや、無いけどね?」
「でも…..なんか、ね」
少し歯切れ悪そうに、そう言う平太
『ねぇ、何か知ってるのだったら教えてくれない……?』
「……うーん、」
平太は考え込んでいる様子だ
「…..もし、春くんがスワンプマンだったら」
「みんなは、どうする?」
『春が…..スワンプマン、だったら…..?』
「僕達は、その…..もうすでにスワンプマンなので受け入れますよ」
「そうですね」
「でも、ミミさんは……」
『春が…..?スワンプ、マン?』
ミミは混乱しているようだった
体は硬直し、呼吸が乱れている
「……例えばの話だ、本当にそうかはわからない」
『でも……私、春と一緒にいたい……ッ』
「……そうか、」
そう話していると、近くで話を聞いていた
警察官が、4人に喋りかける
「そんな真剣に話されるとさぁ…..教えたくなるじゃん」
『え、何か知ってるんですか!?』
「あぁ、ただ一つだけ約束してほしい」
「俺が喋ったことは、春くんには伝えないでくれ」
『えぇ、約束するわ』
「実は昨日、春くんに会ったんだ」
「え…..」
「まぁ、お嬢ちゃんから離れるという話をしてきてな」
「そして、とある男が来たんだよ」
「なんか、見るからに怪しかったが」
「春くんはその人物を知ってるみたいだったから」
「特に事情聴取とかはしなかったよ」
「でも、春くんはその男と会ったのを見たこと」
「そして、ここで俺と話したことは内緒にしてくれって言われたんだ」
「たとえミミでも伝えるなって、釘刺されてね」
『春が…..会ったことのある人物』
「…..嫌な予感がします」
「あんた、喋っている内容とか聞いてないのか?」
「いや…..んー….あ、一つだけ聞こえた単語があったな」
「何が聞こえたんですか…..?」
「名前みたいだったよ、確か……」
「”内藤”、だったかな」
『ない、とう……?』
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