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「ただいまー。 」


学校が終わって帰ると、家からはいい匂いがした。ご飯の時間だろうか。でもいい匂いなのは昨日と一緒。…昨日と一緒の、匂い。


「あー!ごめんね!エビフライ余しちゃったから今日も脂っこいかもだけど…食べてくれる?」


親の申し訳なさそうな顔に、俺は少し口角を上げて答えた。


「いいよ。エビフライ大好きだから。」


なんだか昨日よりもワクワクした夜ご飯のように感じる。そうしてリビングに入ったときだった。


「……っふー。」


顔を真っ赤にして転げている妹の顔。息も荒く、少し涙目だ。そんな妹は額に冷えピタを貼って大人しくスマホを見ている。


「あぁ、熱が出て途中で帰ってきたんだよ。」


俺が妹を見ていると、母がそう言葉にしてきた。…熱、か。こいつにしては珍しいと思った。それに、いつもクールで無口なせいだからかこいつの体調不良は気付きにくいし、わかりにくい。少し困った妹だ。


「…おにーちゃん、おかえり。今日は学校、楽しかったんだ。」


息を荒くしながらもか細い声でそういう妹に、ふと涙が溢れ出しそうになった。


「…おう、おかげさまで。」


一言、二言。交わす言葉は少ないけれど、それでも意味を汲み取るのは簡単だった。

…これが兄妹なのかもしれないな。


…………………………


次の日の学校。

いつもより足が軽くて、頭がふわふわしてて、身だしなみも今日は整えちゃったりして……。


「あ、ぺんちゃん!髪の毛切るのミスったでしょ?右側だけ長いじゃん!」


ふと母に言われた言葉。……実はそこまで器用ではない。だから今の俺の髪型は右側の目が半分くらい髪の毛のせいで隠れている。このまま数日すればいつかは右目が見えなくなるだろう。


「み、ミスった…だって、左側切ったら変になっちゃったんだもん!そのまま右側切ったらもっと変じゃん!!」


俺は朝から母とそう会話をしてから家を出た。

───今日は太陽が眩しい。


……………


「はははははっ!!!!」

「そっ、そんなにおかしいかな…?!」


髪を切るのをミスったと話をすると、いつもの3人───しにがみくん、クロノアさん、トラゾーは大笑いをした。くっそー!俺だって恥ずかしいのに!!

………でもこいつらに笑われるのは、不思議と嫌ではなかった。…かな?

そうこう話しているうちに、ふとねっとりとした視線が俺に交わる。それも一つだけ。忌々しくて、吐きそうで、胃がムカムカするような、嫌な視線。


「……っぁ。」


俺があたりを見渡せば、その原因はすぐにわかった。同じクラスの気が強い女の子───いわゆるいじめっ子集団のリーダー。その子が俺に怖いほどの視線を送ってきていて、俺は恐怖のあまりすぐに視線を逸らした。

……ただ、ひどく全身が震えた。怖かった。


(───何も、なければいいけど。)


そう願ったのも束の間。俺はそのリーダー格の子に放課後呼び出されてしまったのだ。他の3人は心配な言葉を俺に浴びせるが、俺は「怖いけど、行くしかないから。」と言った。3人はそんな俺に「いつでも助けを呼んで」と声をかけてくれて、心が少し軽くなった気がした。

だから、絶対大丈夫d──────






















──────・・・・・・痛い。

痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い!!痛くて泣きそう!!痛くて吐きそう!!骨が折れるような痛み、銃にでも撃たれたような痛み…。痛い!とにかく痛すぎる!!!

血の気が引く音、体内から血が流れる感覚、ぐっちょりとした肉の塊、手につくワインのような濃い赤、触っても痛みと血の塊しか感じない俺の顔・・・。

一体…何が、起きて─────────?


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