テラーノベル
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——突如として告げられた。
「投票に移行します。現在、生存者は5名。追加招集はありません。よって、この章の評価対象は、この5名に固定されます」
部屋に響いた声。
それを聞いて、城崎トオルは唖然としていた。
「……え、なに、どういうこと? え、5人って……」
一度、指を折りながら数える。
「俺と……蕾ちゃんと……カナデくん……ととちゃん…………白さん……で、5人。……ホントに5人!? 他にいないの!?」
ととが元気よく手を挙げた。
「いないっぽい!」
「いやそのノリ!? 冗談でしょ!? 広いんじゃないの!? 研究施設とか、地下施設とか、そーいうの!?」
壁から、告げられる。
「追加キャラの参加受付は、打ち切られました。理由:作者が集めなかったからです。」
「うわぁあああああ!?!?」
トオルが盛大にこけた。
カナデが、隅っこで震えながらぽつりと呟く。
「……あの、じゃあ、投票って……5人しかいないのに……?」
「その通りです。この物語は“評価型バトルサバイバル”。しかしキャラが5人しかいないので、お前らだけでやってください。」
蕾が目を細めた。
「……つまり。“集まらなかった分の死者”の分も、私たちが演じろってこと?」
「演じてください。感情、対立、裏切り、覚醒、断末魔。全部5人でやってください。頑張れ。」
白が、顔を伏せて呟いた。
「……地獄だな、ここ」
「作者コメントを再生します」という音声が鳴り、突然壁の一部が“作者の手書きっぽい文字”で埋まっていく。
【作者コメント】
こんにちは作者です。
えー、キャラ募集したんですが、5人しか集まりませんでした。
つまりこの物語、5人でサバイバルしていくことが確定しました。
これ以上増えません! ごめん!!
というか、
キャラ作った人は全員この話見て!!!!!
「せっかく作ったけど見てない」とかマジでもったいない!!
好きなキャラが出てきてるならちゃんと見て! 投票して!
見ないとこの5人がぐるぐる戦って悲劇の薄味サバイバルドラマになるから!!!
あと、こっちの構成的にもつらい。
せめて……せめて8人くらい欲しかった……(作者、遠い目)
部屋が静かになる。
トオルが、震える声で呟く。
「な、なんだこれ……自分たちの世界が、作者の人数調整で決まってる……?」
「ある意味、神の所業だねぇ」ととが言う。
蕾は鼻で笑った。
「そんなの、最初から分かってた。選ばれた時点で、“道具”なんだよ。最初からね」
カナデが顔を伏せる。
「じゃあ……この先、どうなるの……?」
そしてまた、声が響く。
「——人格評価、開始します。第一回読者投票は、この章のラストで自動的に有効化されます」
白が一歩前へ出た。
「覚悟を決めろ。“見ている誰か”の判断が、俺たちの命を決める」
「え、ちょっと待って、普通に怖い! 投票とか! 俺、誰にも好かれてない自信あるよ!?」
「……一番不安が顔に出てるのお前だけだな」と蕾が呟く。
「それな!!」ととが元気に笑った。
「てかさ、これ実質、人気投票バトロワじゃない……?」
地獄のゲームが、ついに本格始動する。
第一回投票6/27(土) 12:00まで
コメント
11件
うあああ〜悩むぅ☆うーん……じゃあ、蕾ちゃん?うーん……あ゛〜どうしよ〜
白くん。君を選ぶよ。恨みは無い。すまん。
oh(´・ω・`)...どうしよう…