闇医者の氷室から連絡が入る。野田は即座に須永達に伝える。
野田「おい貴様ら!!華太の状態が悪化した!!今すぐ闇医者のところに急ぐのじゃあ!!」
その一声で、雑魚処理をしていた小林や青山も合流し車で闇医者に向かった。
氷室「今小峠さんの状態は非常に危険だ。 傷のせいか高熱も出してる。 今はあまり無理させない方がいい。」
氷室は野田達にそう伝えた。
青山「氷室さん…今面会することは出来ますか。」
氷室「あぁ、出来るよ。でも、あまり負担をかけない様触り過ぎないで。」
氷室はそう告げ,野田達を病室に案内した。
小峠はぼろぼろだった。少しでも触れればすぐに壊れてしまいそうな程に。
野田「華太ォ…眼ぇ覚ませよ……」
そう問い掛けるも、隣に横たわっている華太から返事が帰ってくることはなかった。
青山は華太のおでこに優しく触れる。目前の微かな命が尽きないように…
青山「熱っ」
華太のおでこはとても熱かった。消えそうな命の灯火に追い討ちを掛けるように。
須永が声を上げる。
須永「華太ォ…起きてくれよぉ。」
須永の目には少量の涙が溜まっていた。和中は無言で華太の横に立っている。
暫く無言の時間が続く。 その中で小林が声を上げた
小林「とりあえず……天羽帰って状況伝えないとなぁ。」
小林に賛成するかのように野田が立ち上がった。そしてたった一言、
野田「行くぞ」
と言い放ち、車へと戻って行った。
天羽組に着くと、香月が野田達を迎える。
香月「野田のカシラ!和中の兄貴!須永の兄貴に小林の兄貴、青山の兄貴も!!華太はどうなりました!!?」
香月にそう訊かれる。野田達は言葉に詰まった。その時、青山が先陣を切った。
青山「華太は……助かったが、意識不明だ…いつ死ぬかも分からない…」
青山がそう伝えると,香月は目に涙を貯め、驚きの表情を見せた。
そして天羽組内部に華太が意識不明だということが伝わった。
丁度明日は何も予定が無い。舎弟と香月達で見舞いに行くことにした。
香月「華太がやってた事務作業,複雑過ぎんだろ!!?」
事務所内にそんな声が響き渡った…
次の日になった。 飯豊が車を出し、闇医者へ向かう。
香月「華太……」
車の中ではその一言以外何も発されなかった。
30分程して闇医者に到着した。氷室は無言で病室に案内する。
香月「あぁ……華太……」
誰が見ても華太は死にかけている。ちょっとやそっとのことですぐに壊れてしまいそうということは,1目でその場にいる全員が察した。
速水「もっと早く助けてあげれていれば……ぅぅ……」
速水や飯豊の啜り泣く声が聴こえる。香月はただ1人、泣いてしまうのを堪えていた。
華太の身体から伸びる沢山の管、人口呼吸器、病院着の隙間から見える大量の包帯。
その姿はとても痛々しかった。 まだ変えたばかりの白い包帯は既に真っ赤な血が滲んでいた。
そして額は汗をかいていた。必死で死にかけの自分と闘っているかのように…
香月が言葉を発する。
香月「これ以上は華太の身体に障る。もう……帰ろう……」
声は震えていた。香月もこの現実が堪えるのだろう。
そして香月や舎弟達は闇医者を後にした。
……To be continued
短くてごめんね
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