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#あべさく
夢花𓂃𓂂ꕤ*.゚
10,358
114
#渡辺翔太
クリオネ?
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阿部side
あれから数日、佐久間はあの倦怠期が無かったかのように俺のところに引っ付いてくるようになった。
今までは嬉しい気持ちが大きかったのに、今は怖い気持ちの方が勝っていた。
何故か。それは、佐久間の愛し方が狂愛的になったから。家に帰ると毎日のように抱かれ、オフの日は俺の足と机を鎖で繋いで。
それでも、完全に拒否反応が出るわけではなかった。佐久間のことを完全に嫌いになったわけじゃないから。
でもね、今俺が好きなのはめめなんだ。佐久間に抱かれても、うんともすんともしないんだ。
佐久間はそれを分かってるんだと思う。俺の好きな人が佐久間じゃなくなったことを。誰かまでは分かってないかもだけど、別れをきり出させる一瞬の隙も見せないから、別れを懸念しているのだろうと思う。
だから、俺のすべきことは急に別れを告げることではない。佐久間と円満に別れるためには、まだ時間が必要。
sk「ごめん、来週から一週間地方だわ」
ab「映画の続編でしょ?良かったじゃん、頑張って」
sk「ありがとね。阿部ちゃん充電ー!ギューして!」
ab「はいはい笑」
佐久間は来週から地方で映画の撮影。実は、これもあって佐久間の様子がおかしいのではないかとも思う。
佐久間が演じるキャラクターは狂気のストーカーで、愛に対する執着が強いから、きっと現実の佐久間も乗っ取られてるんじゃないかなって感じで。
この一週間、自由だと思ってしまった自分を殴ってやりたい。
目黒side
見てらんない。好きな人がイチャイチャしてる姿なんて。今までは、阿部ちゃんが幸せならいいと思っていたが、両思いだと知ってしまったら、辛さが増す。
ただ、今日から佐久間くんは地方だ。阿部ちゃんと一緒にいれるチャンスだ。
mg「阿部ちゃん」
ab「めめ、なんか、ごめん」
mg「何で謝るの?」
ab「その、まだちゃんと話せてないから、佐久間が引っ付き虫みたいになってるっていうか」
mg「阿部ちゃんはどうしたいの?」
ab「うーん…とりあえず、ちゃんと話し合いたいかな。でも、とりあえず一週間は見送りだな」
mg「ねぇ、今日阿部ちゃんち行っていい?」
ab「えっ………とぉ…」
何か問題でもあるのだろうか。佐久間くんに誰も入れるなって言われたとか?
ていうか、阿部ちゃん、こんな猛暑の中、長袖着てるって少しおかしくないか?みんな半袖なのに。何かやましいことでもあるのだろうか。
mg「阿部ちゃん、何で長袖なの?」
ab「えっ?」
mg「こんな暑いのに」
ab「えっと、ね?その、あの、日焼け?対策してるっていうか」
明らかに挙動不審だ。おそらく、口の硬い阿部ちゃんは俺にも何も言わない。ならいっそ、強引にでも。
mg「なら、今日は俺の家においでよ。渡したいものあるし」
ab「分かっ、た」
その日の夜
ab「お邪魔しまーす」
mg「いいよ上がって」
ab「いや、でも…」
やはり、何か隠している。この間は普通に上がっていたのに、今回は何かに縛られてるような表情で玄関から一歩も動かない。
mg「ねぇ、りんご食べよ。この間バラエティで優勝したときの景品」
ab「いいの?」
mg「うん、だから上がって」
ab「…お邪魔します」
りんごで釣れるとは、なんて純粋で可愛いのだろうか。
ab「めめ、りんごってどういう意味があるか知ってる?」
mg「えっ?知らない」
ab「じゃあ、アダムとイブは知ってる?」
mg「より分かんない」
ab「アダムとイブは、旧約聖書の創世記に書かれてる最初とされる人類。エデンの園で穏やかに暮らしてたんだけどね…」
mg「何?」
ab「神様から、善悪の知識の木の実だけは食べてはいけないっていう命令が出る。でも、蛇に唆されて食べてしまう。それで二人は追放される。その木の実が、りんごなの」
mg「えっ?」
ab「だから、りんごには禁断の果実ってい意味がある。禁断、俺らみたいだね」
そんなことを少し切ない表情で呟いた阿部ちゃんを、俺は強く抱きしめた。
mg「こんな状況でさ、思うことじゃないと思うけど、俺さ、今すごく興奮してるんだ」
ab「どうして?」
mg「バレるかバレないかの狭間にいる感じがして、このハラハラ感をもう少し味わいたいとすら思ってるんだよね」
ab「めめは少しSなのかな?笑」
笑みが溢れていることにホッとし、お互いに見つめ合うと、自然に唇が重なった。徐々に深く、長くなって、空気を吸おうと肩で息している動きも、互いの舌が触れ合う音も、今は全部俺のもの。
そうだと思うと、今のこの禁断の関係も悪くないとすら思う。
あの日のように、ベットで身体を重ねる。だんだん俺で染まっていく阿部ちゃんが、自分を求めてくれる。それだけで幸せだ。
ab「蓮、遠慮してるでしょ?もっと思うままに抱いてよ」
mg「そんなこと言われたら…俺、止まんないよ?」
ab「蓮ならいい」
亮平の髪から足先までキスを降らせ、深く交わって、前よりも亮平を味わい尽くす。
mg「亮平、俺、今めっちゃ幸せ」
ab「本当の、恋人になれてないのに?」
mg「亮平と両思いなら」
ab「蓮、大好き」
やっと分かった。康二が言っていたこと。両思いならいい、きっとこういうことなんだろうな。本物の恋人になれなくても、お互いの心が同じならそれだけで満たされる感覚。
でも、俺とは決定的に違うところがある。康二は心でしか繋がってない。でも俺らはこうして身体も繋がっている。
俺は本当に最低な奴だよ。康二にはできなかったことを、俺は達成して優越感に浸っている。
________こんな俺、最低で最高。
コメント
3件
どんどん雲行きが怪しくなってゆく💦大丈夫かしら…続き気になります💦

🖤🩷も両方ちと怖い😨 長袖の事 やられた傷だろうな。 帰って来たら後腐れなく別れられたら良いのにな。
みぅ🤍🥀です。6話、読みました。 「禁断の果実」の話、めちゃくちゃ刺さりました。りんごの比喩が阿部ちゃんの口から出てきた瞬間、胸が締め付けられた…。亮平が長袖で隠してるもの、めめだけは知ってるんだろうなって思うと切ない。でも「蓮ならいい」って亮平が言えたのが、めめにとっては何よりの証なんですよね。両思いでも身体が繋がってる優越感、って自分を最低だって認めてるめめの心情が重くて苦しくて、でも目が離せなかったです🤍🥀