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#怪異
wadaken1
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#怪異
阿炎快空
123
夜中の二時。
古い二階建てアパートの外廊下に、ゴウン、ゴウン、と不規則な回転音が響いている。
耳障りというより、骨にまで染み込む振動だ。
一度気になりだすと、眠れない。枕を耳に押し当てても、音は壁をすり抜けてくる。
隣に引っ越してきたのは、三日前。
昼間は見かけないが、夜になると必ず洗濯機が動き出す。
それも一時間や二時間ではない。朝まで、いや、昼間まで……ほぼ一日中だ。
古いアパートだから、玄関脇の通路に各部屋の洗濯機がむき出しに置かれている。
だから余計、音が響く。
「さすがに異常だよな……」
四日目の朝、仕事明けの俺はついに決心した。
不眠のせいで頭は重いし、心臓は変なリズムで脈打っている。
玄関を出ると、隣の洗濯機は今日も回っていた。
ドラムの中で、何か重いものが、ゴトン、ゴトンとぶつかっている。
チャイムを押す。
……返事はない。
もう一度、少し長めに押す。
中から人の気配はする。
しかし、足音も、物音もない。
俺は深呼吸して、声をかけた。
「……あの、洗濯機の音が……ちょっと、うるさいんですよ!」
沈黙。
その沈黙の中で、洗濯機の回転音だけが、やけに鮮明に耳へ突き刺さる。
……ゴウン。ゴウン。ゴウン。
その時、ドアの郵便受けの隙間が――
ほんのわずかに、内側から押し上げられた。
コメント
5件
第1話、めちゃくちゃ不気味で引き込まれました……!「ゴウン、ゴウン」という音の描写が頭にこびりついて離れないくらい生々しくて、もうそれだけで恐怖がじわじわ来ますね。洗濯機が一日中回ってるって時点で異常なのに、中から“重いもの”がぶつかる音って……。郵便受けの隙間が内側から押し上げられるラスト、何が覗いてるんだろう。続きが気になって仕方ないです!