「ん,,,,?」
目が覚めたらそこは、知らない部屋だった
俺はなぜかベッドの上にいた。目線だけを動かして今の状況を確認しようと部屋の中を見渡す。随分と質素な部屋だ。今自分がいるベッド以外には、高い所につけられた小さな窓と、二つの椅子が対になっている机、大人一人が少し身を縮めれば入れそうな大きさのクローゼットが置かれている。ここは家の一室なんだろう。ベッドから少し離れた所には他の部屋へと繋がるであろう扉があった。
部屋を見渡した後、何故だか速くここから出ないといけない気がした。
ここに長居してはいけない,,,,
そう思いすぐに部屋を出ようとベッドから起き上がろうとすると、足元から金属同士が擦れう音がした。恐る恐る足元に目を落とす。すると左足に、とても丈夫そうな鎖が付けられていた。
一気に顔が青ざめる、体が硬直して動かないしばらく鎖をじっと見つめていたがふと我に帰った。こんな鎖、自分の異能で粉々にしてしまえばいい!まったく自分の異能のことを忘れていたなんて,,,,
そうとなると今すぐに鎖を壊そうと、鎖に手を伸ばそうとした時「ガチャリ」と、扉が開いた音がした。すぐに扉のほうに顔を向けるとそこには見慣れた顔があった。
「気分はどうだい?私からのプレゼントは気に入ってくれたかい?」
「は,,,,?」
どうしてここに太宰が?一瞬助けを求めようともしたが、どうしてこんな状況で笑って、さっきの台詞が言えたのか,,,,それはきっとこの状況を作った張本人だからだろう。『人間失格』で異能を無効化されてしまうかもしれないが一瞬で鎖を壊して、すぐにこの部屋を出て行けば逃げれるのではないか?いや、構造の知らない場所をコイツから逃げられるのか?無理やり壁を壊していけば,,,しばらくそんなことを考えていると太宰のほうから喋りかけてきた。
「聞いているかい?中也が何考えてるかは分からないけど、その鎖は今の中也じゃ壊せないよ」
「はぁ?どういう事だよ?」
「んー どういう事って、中也をここに連れてくる時に飲ませた薬の中に異能を使えなくする薬を入れたんだよ」
異能を使えなくする薬,,,?本当かどうか確かめるために鎖を壊そうと鎖を握り潰す。信じたくないが本当に異能が使えない。なんなら手にすら力が入らない。鎖には傷一つ付かない。いよいよ焦ってきた。唯一ここから逃げ出せるかもしれなかった異能が使えないのだから,,,,
「とっても可愛かったんだよ!薬が入ってるとも知らずに、沢山お酒を飲む中也!」
満面の笑みでそんな事を言ってくる太宰は、正直物凄く恐ろしい。少しずつここに来る前の記憶を思い出してきた。確か、コイツに飲みに誘われた気がする。その時なんだろう薬を盛られたのは。でも、どうして俺をこんな場所に?心中して欲しいのか?だがコイツは心中するなら美女としたいて,,,,,, もう何が何だか分からない!だが、一つ分かる事は異能が使えない今はコイツを怒らせない方がいいだろう。こんな事を笑顔で仕出かす奴だ,,,,何をするか分からない。
「お,おい,,,,お前は何で俺にこんな事をしたんだ,,,,?」
思いきって聞いてみたが自分でも分かる位、声が震えている。
「何でって、中也の事が好きだからに決まってるじゃん!」
「はぁ?好きとかは置いといて!こ、これが好きな人にする事か?こんなのっ,,,,,こんなの監禁といっし
【ガンッ】
クラリ、と視界が揺れる。あ?い、今殴られたのか?予想もつかなかった太宰の行動に頭が追いつかない。危ない,,,,もう少しで意識が飛ぶ所だった,,,,ズキズキと頭が痛む。
「だから?」
ああ,,,これは怒っている時の太宰の声だほら、今の太宰を怒らせるとろくな事にならない。
【ギュッ】
「う゛,,,,っ」
前髪を乱暴に掴まれ、下がっていた顔を無理やり太宰と目が合うように上げさせられる。
「だから何?だって好きな人が自分以外の人と一緒に居たら嫌だろ?それと一緒だよ?中也が私以外の人と楽しそうに笑ったりし,,を見ると、イラ,,ラしてく,,,よね。中也は私だけ,,,見てれば,,,いんだよ。これからは、 ,,,話はしたらだめだか,,ね?」
頭の痛みのせいで終盤の太宰の話がよく聞こえない
「は,,,,はぁ?じゃあ,,,,ポートマフィアは、どうす
【ガンッ】
ウ゛ッ,,,,も゛う,,,,いしきツ,,,が,,,,
「外の話はしたらだめってさっき言ったよね?バカなの?ねぇ、聞いてるかい?あーー意識が飛んじゃったのか。まぁ、そっちの方がもう一回薬を飲ませる時に楽だからいっか,,,,」
太宰は頭から血を流している中也を愛しそうな目で見て、優しく抱きしめながらボソッと呟いた。
「愛してるよ,,,,中也,,,, 絶対に離さないからね,,,,だから,,,
終わり!☆ 続く!☆
コメント
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ふふふふふふふふ……… 本当に…無料でいいんですか…? 良いんですか?!
長文失礼します。あの、好きです。表現の仕方とかわかりやすいし細かく再現されてたり、もう読者の方々を虜にしようとしてますよね??はい(?)好きすぎて発狂しましたはい(?)あの好きすぎるので結婚してくだs((((殴、太中って言うのもセンスすごく良すぎて目と鼻から血が出ます。私の性癖を突きすぎてもはや☆☆☆に来てるとしか思えないですタイトルも神ってますし今日で○ねるぐらいやばいです!続き楽しみにしてます!
続きめちゃみたいです!待ってます!!