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今回は、「雨花」、「桃時」、「兎白」が二年生。そして、「橙」、「瑠璃人」が一年生の時の話。
???「もう二年生になって数日経つわね」
???「そうだねぇ〜まさか桃時ちゃんと兎白くんと同じクラスになるとは思わなかったなぁ」
???「俺も驚いた。まぁ一年間よろしくな」
クラス替えも終わり、進級もできて、数日後。今はお昼休憩である。
雨花、桃時、兎白は、片手にピーチティーを飲みながら話していた。
兎白「もう俺たちも先輩なんだな」
桃時「でも、アタシは一年生に知り合いなんていないし、部活とか入ってる訳じゃないからあんまり先輩らしいことできないと想うけど」
雨花「そういえば、最近「橙ちゃん」っていう子に会ったよ!あの子確か一年生だったはず……」
桃時「え!?あんたもう後輩できたの!?超意外……」
兎白「どんな奴なんだ?」
雨花「うーん……橙ちゃんは眼差しが綺麗な子だったかな?」
桃時「そうなのね。どっちから話しかけたの?」
雨花「あっちからだよ」
桃時「じゃあアタシたちも行きましょ!」
兎白「そうだな」
雨花「え!何で?」
桃時「あんたみたいな常闇女に話しかけてくれたんだから、興味が湧いたのよ。それに……」
「「あんたに話しかけてくれんたんだからお礼も言わないと!」」
兎白もうなづいている。
雨花「二人はわたしの保護者か何か!?……まぁ別に良いけど」
桃時「よし!そうと決めたら早速GO!お昼も持ってくわよ!」
兎白「分かった。えっと……ご、GO!」
雨花「兎白くん無理して合わせなくて良いんじゃない?」
兎白「無理はしてないぞ?彼女が嬉しそうなのは嬉しいからな」
雨花「はいはい。リア充乙!」
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桃時「あの子?」
雨花「そうそう。あの子が橙ちゃんだよ!」
兎白「なんかずっと下向いてないか?」
桃時「何してるのかしら?」
「この人たち何してるの?」「わざわざ一年生の教室まで来て……」「何がしたいんだ?」「しかもこの人たち問題児で有名な……!」
背後から噂話されているが、雨花たちは橙に夢中なため頭に入っていない。
???「あなたたち。ここで何してるの?」
雨花「あっ」
「「紅葉先生」」
改めて説明しよう!
「紅葉」先生は、体育の先生で、大体の生徒から尊敬されている。頼もしくしっかり者。生徒のためなら生徒に嫌われてでも叱ることもできるとても優しい先生。しかし、職員室のデスクには女装喫茶や女装アイドルのチェキがたくさん飾ってある。中にはサイン色紙なども飾っており、大切に保存している。このデスクをみる度に先生たちは「血は争えないな」と感じるという。紅蓮先生とはよくお金関係で喧嘩になり、紅蓮先生に鬼の形相でブチギレる面もある。
紅葉「何か用事?」
桃時「そうなんです。「橙」って子に話しかけたくて……」
兎白「今様子を伺ってるところなんです」
紅葉「あぁあのオレンジ頭に黄色いメッシュの子ね」
雨花「知ってるんですか?」
紅葉「えぇ。私全学年の生徒の名前と顔覚えてるもの。」
桃時「誰かさんも見習って欲しい……」
雨花「凄いですね!紅葉先生!」
紅葉「ふふっありがとう。でも、ここでずっとじっとしてたってどうすることもできないわ。クラスには入って良いから!」
「「ほら!行きなさい!」」
雨花「おぉ……」
桃時「ちょ!」
兎白「お、おっ!」
雨花たちは紅葉先生に押され、橙のクラスの中に入った。
橙「ん?雨花さん?」
桃時「わぁ……めっちゃ目立ってる……」
兎白「視線を感じるな」
橙「いやちょっと前から人だかりはありましたけど……」
雨花「橙ちゃん!お久〜」
橙「こんにちは。雨花さん。そちらの方は?」
桃時「アタシは桃時よ。こいつは兎白」
兎白「よろしくな」
橙「よろしくお願いします。」
桃時「さっきずっと下向いてたけどどうかしたの?」
橙「あぁ、単語帳を読んでたんです」
雨花「え!?めっちゃ真面目だね!今お昼休みだよ?」
橙「勉強はして損はないので」
桃時「あんた後輩にド正論言われてるけど?」
雨花「そんな偉い橙ちゃんには、わたしの卵焼きを分けてあげよう」
桃時「きけよ」
兎白「俺も休み時間勉強した方が良いだろうか……」
桃時「それはしなくて良いと想うけど」
雨花「桃時ちゃんの言う通りだよ!休憩時間はしっかり休むためにあるんだから!真面目なのは良いことだけど、ずっと糸をピンと張ってると苦しくなっちゃう。だから一緒に休も!」
橙「…………!はい!」
桃時「じゃあ机くっつけて食べましょ!」
雨花たちは、お昼を食べる準備をした。
雨花「ねぇそこの君!」
???「…………!」
桃時「ん?誰かいるの?」
兎白「ずっと視線がたくさんあったから気づかなかったなぁ」
橙「あの方は……確か……」
「「瑠璃人さん!」」
瑠璃人「!?!?、な、なんだよ」
雨花「おーい君!ずっとガンギマってる目でこっち……というより橙ちゃんみてたでしょ?」
瑠璃人「……そ、そ、そ、そんな……こと……ない!」
桃時「分かりやすー」
兎白「自分に嘘をつけないタイプだな」
瑠璃人「そこの先輩!うるさいっすよ!」
雨花「ねぇ良かったら一緒に食べない?」
瑠璃人「え!?」
桃時「アタシは別に良いわよ。あんたの好きになさい」
兎白「俺はお前とも仲良くなりたいが……お前はどうだろうか?」
瑠璃人「…………食べるっす」
雨花「はーいじゃあ食べよ〜」
いつの間にか視線の数もなくなり、雨花たちはお昼を食べ始めた。
桃時「ねぇ、橙」
橙「何ですか?」
桃時「あいつに話しかけてくれてありがとう」
橙「い、いえ、そんな大したことじゃないですし」
桃時「……あいつには、もっと『自分の幸せを望んでくれる人』っていうのがいて欲しいの。だからあんたが数ある人の中から雨花を選んで話しかけてくれるのは、本当に奇跡みたいなものなの。だから……ありがとう」
橙「…………はい」
雨花は今、兎白と瑠璃人と話しているせいか桃時と橙の会話の内容は聴こえていないようだった。
橙「(雨花さんは……どんな人なんでしょう)」
橙は、一つの疑問を残して、雨花たち五人は少しずつ仲良くなりながら、お昼の時間を共にしたのだった。