???「今日は身体測定を行います。先に女子から行うので、女子の皆さんは準備していて下さい!」
「「はぁーい」」
ここは、「雨花」、「桃時」の教室。今日は身体測定の日なのだ。
桃時「はぁ……憂鬱ねぇ……」
雨花「え?何で?」
桃時「だって体重知らないといけないのよ?憂鬱以外のなにものでもないわ」
雨花「わたしは勉強より楽だからこっちの方が良いけど……」
桃時「あんた体重とか気にしないの?」
雨花「うーん……わたし体重いっつも重いから最初は嫌だったんだけど、今は開き直ったかな?」
桃時「アタシもあんたみたいな開き直りが欲しいわ……はぁ……」
雨花「ていうか桃時ちゃんはどっからどうみても痩せてるようにみえるんだけどな……気にしなくて良いんじゃない?」
桃時「そうかしら?でもアタシの場合低体重すぎてスタイルが良くないのよねぇ……」
雨花「理想体重って人によって違うから、他人が口出しすると摂食障害になったりする人もいるし、体重の話って想った以上に繊細なんだよね」
桃時「そうそう。だから簡単に「太った?」とか「ガリガリじゃない?」とか言われると「あ”ん?」って想っちゃうわね。」
雨花「あぁ分かる分かる」
雨花たちは話しながら、ジャージに着替えて、保健室へ向かった。
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???「へぇ今日身体測定なんてあったんだ」
雨花「あったあった。瑠璃くんはまだやってないの?」
???「確か来週だったかな?」
???「俺のクラスもやったぞ。身長が伸びてて嬉しかったな」
ここは、生徒会室。雨花と「兎白」、「瑠璃人」は仕事が一段落終わり、お茶をしていた。
雨花「わたしは相変わらず体重が重かったよ〜もうそこまで気にしてる訳じゃないけど、一kgぐらい減ってくれても良いのに……」
兎白「体重を減らすのは簡単なことじゃないからな。でも俺からみてもお前は太ってるようにみえないから大丈夫だ」
雨花「兎白くん〜あんがと〜」
瑠璃人「でもよ?桃時は少し太ったんじゃね?」
兎白「ん?どうしてだ?」
瑠璃人「だって最近あいつ雫さんの差し入れのお菓子めちゃくちゃ食ってたし、腹がポヨーンって出てたりして?それに普段から結構強がった言い方してるのに体重気にしてるところとか結構面白くね?」
兎白「あっ」
雨花「待って兎白くん。まだ静かにしてて」
瑠璃人「それと比べたら、橙は滑らか〜なナイスくびれが出てるよな!あいつが一番スタイル良いし!でもなぁ……胸がないからな〜でも貧乳はステータスって言うし別にいっか!アヒャヒャヒャ!」
雨花・兎白「…………」
瑠璃人「ん?どうしたんだよ?」
雨花「瑠璃くん。そのまま黙っていても後ろを振り向いても結果は同じだから瑠璃くんに任せるよ。……運命は自分で決めな」
瑠璃人「ちょ、ちょっと待てよ。……ていうことは……つまり……」
瑠璃人が後ろをゆっくり振り向くと、血管が浮き出るまで怒っている橙ととても冷ややかな目で瑠璃人をみつめている桃時がいた。
瑠璃人「あ、えっと、その……」
橙「それで良いんですね?!?!遺言は!?!?」
「「みぃぎゃぁぁぁぁ!!!!」」
瑠璃人は頬に思いっきり平手打ちされた。
桃時「あんた良かったわね。遺言を残すのを許してもらえて。橙だからできたことよ。」
「「橙じゃなかったら絶対に遺言を残させることなく、きん○まを蹴り潰してたわね」」
瑠璃人「誠に申し訳ございませんでした」
瑠璃人は土下座して謝っている。
雨花「まぁまぁ瑠璃くんも反省してるし……これぐらいにしよ?」
兎白「俺は瑠璃人の言ってることがよく分からなかった」
瑠璃人「つぅか!雨花!お前分かっててオレの喋り止めなかっただろ!?」
雨花「だって面白いんだもん〜」
桃時「アタシは全然面白くないわ。この変態男」
橙「ふん!」
瑠璃人「謝ってるんだから許してくれよ〜」
桃時「……はぁ……もういいわよ」
橙「そうですね……こういうことを悪気なく言うのが瑠璃人さんで、そこが面白いところの一つですし」
瑠璃人「橙、桃時……!」
雨花「あはは!まぁこれでこの話は終わり!早速仕事しよっか!」
橙「はい!」
桃時「はぁーい」
兎白「あぁ」
瑠璃人「うぃーす」
生徒会室にて各々仕事を開始した雨花たちだった。