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自分「……式典?」
俺が訝しげに聞き返す、
ヒナミ「あぁ。大きな作戦のチーム分け、メンバー同士の交流会だな。」
自分「必ず参加か?」
できることなら参加したくないのだが。
ヒナミ「別に、強制ではないが、お前は例外だ。」
ヒナミ「同盟相手でなおかつ重要な立場だ。」
自分「そうか。」
自分「分かった。式典に出ればいいんだろう。」
式典、か。面倒事が増えたなぁ。などと思うのだった。
ホールにはかなりの人数が集まっていた。
ヒナミ「さて、皆よく集まってくれた。」
ヒナミ「早速、式典を開始しよう。」
妃海がそう宣言すると、
オオォォォォと歓声が湧き上がる。
ヒナミ「まず、今回の作戦の確認をしよう。」
そういうと、妃海は説明を始めた。
ヒナミ「今回の任務は、学園への侵略。」
ヒナミ「真っ向勝負だ。」
ヒナミ「この任務は我々革命軍にとって特別なものだ。」
妃海は声を荒らげる。
ヒナミ「この作戦の成功が、革命の第1歩だ!」
ヒナミ「失敗は許されない。」
ヒナミ「いいな?」
オオォォォォと、またも歓声が湧き上がる。
ヒナミ「では、次だな。」
ヒナミ「チーム分けを説明しよう。」
このチームの分け方によって勝敗が決まる。
と言っても過言じゃない。しっかりと聞いておかないとな。
ヒナミ「まず、医療班。」
ヒナミ「医療班のリーダーは緋彩。お前だ。」
そう言われ、緋彩がステージに登る。
どうやら名前を呼ばれた者はステージに立つようだ。
ヒナミ「医療班の第1部隊は緋彩が指揮を執る。」
ヒナミ「第2、第3部隊は緋彩が指名をするように。」
ヒナミ「次、防衛班のリーダーだが。」
ヒナミ「神楽、お前を任命する。」
そう言われ深緑な服を来た女がステージへ行く。
ヒナミ「防衛班は拠点を守れ、班員は神楽の指示のもと行動しろ。」
防衛班には部隊がなく1チームのようだ。
そうして、他の班の紹介がなされた。
ヒナミ「最後に、攻撃班だ。」
ヒナミ「今回は攻撃班は4部隊ある。」
その瞬間、周りがザワついた。
ヒナミ「皆の言いたいことは分かる。」
ヒナミ「いつもは3部隊だ。だが、今回は1部隊、特別に用意した。」
ヒナミ「第1部隊、隊長 耶麻!」
スーツ姿の男がステージへ歩き出す。
と、オオォォォォと歓声が湧き上がる。
ヤマさーん! ヤッちゃん!! おめでとうございます!などの声が聞こえる。
どうやら耶麻とやらは人気のようだ。
ヒナミ「次 第2部隊、隊長 彰仁!」
刀を持った老人が歩き出した。
どうやらあの老人が彰仁らしい。
ヒナミ「第3部隊、隊長 楓!」
楓、あいつも隊長に選ばれているようだ。
まぁ、考えてみれば当然か。
ヒナミ「そして、第4部隊、隊長……」
妃海は辺りを見渡す。
俺と目が会うと少し微笑んだ。
ヒナミ「澪苑。」
俺の名前が呼ばれた。
周りがザワつく。
知らない名前なのだから無理もない。
妃海が手招きをする。
俺は、溜息を吐きながら歩き出す。
そうして、ステージに立った。
ヒナミ「皆、言いたいことはあるだろうが聞いて欲しい。」
ヒナミ「この者は、同士ではない。同盟者だ。」
ヒナミ「実力は楓と同等、それに先日の任務では学園のAクラスを2人、相手にして倒している。」
ヒナミ「どうか、信じて貰えないだろうか。」
すると、一時の静寂の後、歓声が湧き上がる。
今までで1番の歓声だ。
ヒナミ「さて、最後に総責任者を紹介しよう。」
ヒナミ「総責任者は3人、私と緋彩、そして、」
悪寒がする。最悪の場合を考えたが、恐らく気のせいだろう。
そう思ったのだが、妃海はそれを口にした。
ヒナミ「澪苑だ。」
やっぱりか。
ヒナミ「総責任者から一言ずつ貰おう?」
ヒナミ「私は最初に話した通りだ。」
一言話さなければいけないのか。
面倒だな。と思ってしまった。
ヒイロ「私は医療に関して、チーム1よ。」
ヒイロ「死ななければ治せるわ。」
ヒイロは静かに告げる。
ヒイロ「だから、今回の作戦、死なないで勝ってきなさい。帰ってきたら治してあげるから。」
と。
ヒナミ「じゃあ、同盟者兼総責任者として一言任せるぞ?」
なんとも面倒なことを言う。
言うことはそこまでない。
だが、伝えなければいけないこともある。
だから、それを言うか。
自分「学園は弱い。」
ザワザワと空気が揺れた。
皆が唖然としている。
それはそうだ。学園は強い、なのに俺は弱いと言ったのだから。
自分「弱い奴は革命軍1人でも勝てる。」
自分「逆に強いのは1部教師とAクラスだ。」
続けて俺は言う。
自分「だが、教師、Aクラス、そんなものはただの壁でしかない。」
自分「壁を乗り越えろ。よく聞く言葉だ。」
自分「けど、乗り越えるな。ぶち壊せ。」
自分「邪魔な物は全部壊して己の道を進め。」
自分「それだけだ。」
そうだ、乗り越える必要なんてない。
壊せばいいのだから。
オオォォォォと空気が揺れる。
先程とは違う、やる気に満ちた揺れだ。
俺の言葉が響いたようだった。
ヒナミ「さて、これで式典を終わらせよう。」
ヒナミ「作戦の結構は1ヶ月後、それまで待機だ。」
ヒナミ「各、リーダー・隊長から指名があると思う。」
ヒナミ「指名されたものはメンバーとして頑張ってくれたまえ。」
ヒナミ「以上、解散!」
そうして、式典は終わりを告げるのだった。