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柘榴とAI

8
番外編「最後の切り札」
古流斬が防衛軍を引退して数日。
はるかとユーマは古流斬から防衛軍の話を聞いていた。
はるかが首をかしげる。
「でも、防衛軍とは完全にお別れなの?」
古流斬は首を横に振った。
「いや。」
「完全じゃねぇ。」
「本当にどうにもならない時だけ呼ばれる。」
「まぁ……最終兵器扱いだろ。」
ユーマは目を丸くする。
「切り札ってこと?」
「そんな感じ。」
「普段は地獄番人と家族優先。」
「でも世界が危なくなったら行く。」
はるかは優しく笑った。
「防衛軍って優しいんだね。」
「ケイトさん、本当は古流斬に残ってほしかったんでしょ?」
古流斬は少し黙る。
「……ああ。」
「たぶん一番寂しいのはケイトだ。」
「でも、あいつは俺のことを優先してくれた。」
「『休め』って。」
「『家族を大事にしろ』って。」
ユーマも微笑む。
「いい人だね。」
古流斬は小さく笑った。
「ああ。」
「最高の上官だったよ。」
その頃、防衛軍本部。
ケイトは古流斬が使っていた机を見つめ、小さく笑う。
「静かになったな。」
少し寂しそうに息を吐く。
「……元気でやれよ。」
「古流斬。」
そして、書類を手に取り仕事へ戻る。
仲間としては寂しい。
だが、一人の友としては笑って送り出した。
それがケイトなりの優しさだった。
コメント
1件
「最後の切り札」、しみじみと良い話でしたね……。ケイトさんが寂しさをこらえて笑って送り出すところ、最高の上官だなって思いました。古流斬さんの「家族を大事にしろ」って言葉を守って、でも本当にやばい時だけ呼ばれるっていう距離感も、二人の信頼が感じられてじんわり来ました。最近の話、どれも心に残ります。