テラーノベル
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「もっとやれよ。二人でやりあえ! 血まみれになってしまえよ!」
美鶴の目は血走り、薄気味悪い笑みを浮かべていた。その顔には、狂気とも言える興奮が満ちている。
「いいんだよ。俺らを馬鹿にしてきた奴らが苦しむのを見るのが最高だろうが。俺はな、就活のストレスの発散にちょうど良かったんだよ、信成子さんは……」
その言葉に、ハルキの手が震えた。彼の拳が、強く握りしめられる。
だが、彼はそのまま黙って立ちすくんだ。自分もかつて源喜たちにいじめられていたことを思い出していたからだ。
美鶴の言葉は彼を深く刺激し、その記憶が再び胸を締めつけた。だが、怒りを込めて拳を握りしめることしかできなかった。
一方、華子は無言で木刀を握り直す。その目は、美鶴を鋭く睨んでいた。
怒りと憎しみがその目に宿り、何かを抑えきれないような雰囲気を醸し出している。しかし、彼女の手が震えることなく、木刀をしっかりと握りしめていた。
「やめろ、華子さん!」
ハルキが叫ぶが、華子はまるで聞こえないかのように、ただ美鶴を見つめ続けていた。無言のまま、何かを決心したような瞳で、戦う準備を整えているようにも見えた。
その間、教室の隅で静かに立っているのはスダだった。彼は他の者たちの言葉にも動じることなく、ただ静かにその場の出来事を眺めていた。無表情で、目線も動かさず、他の誰もが感情を表に出す中、彼だけはひときわ冷徹に見えた。
「スダ……お前、黙って見てるだけかよ!」
源喜が振り返り、怒鳴った。彼は自分の気持ちを抑えきれず、スダに向けてその憤りをぶつけた。しかし、スダは一言も発しなかった。
彼の視線は、無表情なまま、美鶴のスマホ画面をじっと見つめている。目の前で繰り広げられる騒動には一切反応せず、ただその視線だけが、他の者たちの怒りや焦りを無視して続いていた。
美鶴の顔が一瞬だけ引きつった。それに気づいたのは、スダが視線を変えた瞬間だ。しかし、美鶴はすぐにその表情を消し、再び下卑た笑みを浮かべた。
「お前も見て楽しんでるんだろ? ほら、俺の勝ちだろうが!」
美鶴はさらに挑発的に言った。彼の言葉には、スダもまたこの混乱を楽しんでいるという決めつけが込められていた。皆が動画を見て絶望し、怒りをぶつけ合う。それこそが美鶴の狙いだった。
しかし、スダは一切返答しなかった。
その無表情な視線が、まるで美鶴をじわじわと圧迫しているかのようだった。美鶴はその視線に気づき、少しだけ動揺を見せたが、すぐに自分を取り戻す。だが、その動揺を見逃さない者もいた。
スダは依然として無表情のまま、美鶴のスマホ画面を見続けていた。その画面には、信成子の泣き叫ぶ映像が映し出されている。
ここは電波が通じないはずだった。なのに、美鶴のスマホは動画を再生している。そして、そのスマホは没収されることなく彼の手に残っていた。
スダがそれを止めなかったのは、ただの偶然ではないだろう。彼は最初から、この動画を誰かに見せるつもりだったのではないか……。
美鶴はそんなことに気づくこともなく、なおも自らの勝利を確信していた。だが、その場の空気は、すでに彼の知らないところで変わり始めていた。スダの冷徹な視線が、まるで美鶴に重圧をかけるように、じわじわと場を支配しつつあった。
コメント
1件
いやあ、この第34話、空気の張り詰め方がすごかったですね。特にスダの冷徹な無表情が、他のキャラの怒りや焦りと対照的で、彼の視線がじわじわと場を支配していく感じがゾクゾクしました。電波が通じないはずなのに動画が再生されている謎、そしてスダがそれを止めなかったという伏線——ここから何が起こるのか、めちゃくちゃ気になります。設定の整合性を大事にするリオンとしては、スダの真意が明かされる瞬間を楽しみに待っています!
#デスゲーム
Mr.J
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しょうまる
観測者l!!@人狼ゲーム中
98