今回は和中の兄貴でーす
どぞ!
俺の名前は小峠華太。
天羽組へ舞い戻った女極道だ。
小峠「北岡、飯豊、速水!いい加減離れろ!」
3人『嫌です!!』
こんな感じにこの3人が離れてくれない。
どうしたものかと頭を抱えていた時、ちょうど永瀬の兄貴と須永の兄貴が出迎えてくれた。
須永「おかえり華太きゅん………って…」
永瀬「おいおい……見せつけてくれんなぁ、お前らァ…??」
おっとここで兄貴たちの戦闘本能に火がついてしまった。
これは道場行き不可避だー。
そして兄貴たちは3人の首をガシッと鷲掴みにして、ズルズルと引き摺っていってしまった。
小峠「あいつら死んだな………」
そして俺は事務所の中へ戻る。
南雲「お、おかえり華太!あの2人大丈夫だったか?」
小峠「ええ、無事でしたが、帰ってきた瞬間速水もろとも永瀬の兄貴と須永の兄貴に引き摺られていきました」
宇佐美「あぁ……(察し)」
書類を軽くまとめたあと、俺はまたまた伍代に電話をかける。
小峠「伍代ー」
伍代『おや、小峠の旦那。あの二人は無事に捕まえられたのかい?』
小峠「ああ、何とかな。で、残り3人の兄貴たちはどこにいる?」
伍代『それがちょっとめんどくさい事になってるんだよ。まず和中の旦那と野田さんは、合流したって言ったけどまた別行動を始めたみたいだ。和中の旦那は朱雀町、野田さんは久遠町。それで小林の旦那の居場所も割れたよ。竜桜町だ。』
小峠「なんで全員バラバラになってんだよ!!じっとしててくれよ!!なんでそんな所にいるんだよ!!」
香月「華太、ご乱心だなぁ……」
矢部「…まぁ、疲れてんだろうな」
伍代『俺に言われてもどうも出来ないよ(笑)でもま、残り3人なんだろ?頑張ってね』
小峠「…他人事みてぇに……!お前が俺にキスしたの忘れてねえからな!」
全員「「「「「「は?」」」」」」
伍代『それとこれとは別だろ?俺は東北の半グレの情報集めないとだから。じゃーね』
ピッ
小峠「…切られた」
まあいいやと後ろを振り向くと、兄貴&舎弟たちが鬼の形相でこっちを見ていた……
小峠「あの…なにか?」
工藤「伍代にはきっちりケジメつけさせねぇとだな…」
冨樫「お供しますぜ兄貴!」
青山「ちゃんかぶ!口じゃねぇよな!?」
香月「されたとこ貸せ!消毒してやる!」
矢部「俺ちょっと外出てくるな」ニッコリ
宇佐美「小峠の兄貴!情報屋変えませんか!?」
よし、何も見なかったことにしよう。
小峠「じゃ、とりあえず朱雀町行ってきますね。」
今回は流石に俺一人で行かせてもらう。
また速水みたいに迷惑かけちまうの嫌だし。
小峠「ゼェ……ハァ……遠いって……」
女になってしまったからか、体力がもはやゴミ同然となってしまったらしい。
位置が遠いってのもあるけど、前までこんなすぐ疲れなかったはずなんだがな。
まあいい。とりあえずは朱雀町に着いた訳だが…
小峠「どこだ…?廃倉庫…いや、裏路地か?」
和中の兄貴が廃倉庫にいるとは考えづらい。
つまり裏路地の可能性の方が高いってことだ。
小峠「虱潰しに探すしかないか…」
小峠「…いない!どこだよ!」
和中の兄貴が全く見つからない。
さてさてどうしたものかと考えていると、
首筋に冷たいものが走った。
「動くな」
小峠「!?」
それが日本刀だと気がつくまでに数秒かかったが、とりあえず俺、死ぬかもしれん。
待てよ、今の声って………
和中「貴様、ずっと俺を探していたな。何者だ?」
小峠「(和中の兄貴!?)」
ご本人発見。
でも俺今後ろ向きだから和中の兄貴は俺だって気がついてない。
非常にまずい。多分後ろ向こうとした瞬間殺される。
和中「…質問に答える気がないのなら、今すぐここで首を跳ねるぞ」
なんていうか………前より凶暴になった?いや、前からやばい人っちゃあやばい人だったけど……
前までこんなすぐ首跳ねるとか言わなかったし。しかも女相手だぞ?
えっぐ声低いし。下手したらこれ機嫌損ねた小林の兄貴より怖いぞ。
やっぱ俺居なくなったことが関係してんのかな。
でも、ここで死ぬ訳には行かない。なんとしてでも和中の兄貴を組に連れて帰らなければ。
和中の兄貴に仲間殺しの罪を着せる訳にはいかん!
小峠「…あの、不躾に申し訳ありませんが、まず勝手に死んで申し訳ありませんでした!」
和中「…!?」
小峠「俺のせいでこのような事態になってしまったのは承知しております……お詫びならいくらでもするので、どうか組に帰ってきていただけませんか?今野田の兄貴も居なくなってしまって…組が混乱状態なんですよ」
和中「お前………まさか…」
和中の兄貴が刀を下ろす。
これはチャンスだと思ってバッと後ろを向く。
小峠「こんな姿で申し訳ありません。……和中の兄貴、俺の事、分かりますか…?」
俺は和中の兄貴の刀を持っていない方の力の抜けた手を取り、両手で優しく握る。
カランッ…
そして少しの沈黙の後、和中の兄貴は目を見開いたまま、刀を地面に落とした。
そして、黙って俺を痛いほどに抱きしめ、俺の首に顔を埋めた。
小峠「…和中の兄貴、痛いで…」
和中「うるさい。動くな」
少し怒られてしまった。
どうやらご立腹のようだ。
ポタッ、ポタッ…
しばらくすると、俺の首筋になにかが滴り落ちた。
それが涙だと理解するまで時間がかかった。
小峠「兄貴…………?」
和中「…っ動くなと…言った、はずだ………」
そう言う和中の兄貴の声は、少しだけ震えていた。
俺は黙って和中の兄貴の体を抱き返す。
この体制、身長差があるせいかなかなかに辛い。
だけど、もう少しだけ。
もう少しだけ甘えさせてあげよう。
和中「ずっと…お前の仇を探し続けていた」
俺の隣で歩く兄貴はそう語り出す。
和中「俺にはこれ以外のお前への手向けが思いつかなかった。俺は元々刀一筋で生きてきた人間だからな。でも………………」
和中の兄貴は一呼吸置いて、足を止める。
和中「元の姿でなくとも、またお前に出会えてよかった」
小峠「…っ…俺もですよ、兄貴」
しまった。泣きそう。
少し声が震えてしまった。
…今なら泣いても許されるだろうか。
そして俺の頬から、涙がこぼれ落ちる。
和中の兄貴は、俺の頭に優しく手を置いて撫でてくれた。
俺たちふたりを、沈みかけた夕日が明るく照らしていた。
はいありがとうございましたー!
個人的和中の兄貴って泣く時多分声あげないよね。(舎弟たちみたいに)
それがとてもとても良き👍
おまけのイラスト
ナンパ野郎共に限界を覚えた華ちゃん
私が描きたくてたまらないこばかぶ
いやこの身長差マジ萌える大好きお前ら
以上です!
次回、野田一
コメント
16件
こばかぶ好き…身長差たまらん…続き…
はぁ〜😮💨ほんっとに人を尊死させるのがお上手で… 和中の兄貴良かったですね😊 コバニキは多分、最初はやらかい、え、小さいひぇ、壊れそうのかスペースキャットになりそうですよね😊 さぁ、コバニキと野田ニキが残ってる…ラスボスまであと少し