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九月六日 ”少女”と出会って七日目
雨と出会って、一週間が過ぎた。
私はこの一週間、毎日ではないけれど、屋上に来ていた。
一応優等生として認識されているから、塾やピアノ教室とか色々と習い事があるのだ。
息が詰まりそうな生活の中で、雨と話すのが息抜きで、救いだった。
「ねぇ、雨、私が来ないときどうしてんの?」
前から気になっていたのだ。
帰っているのか、ここに居るのか。
雨はあっさりと答えた。
「ここに居るよ。紗那ちゃんが来なくたって、絵を描いたり、写真撮ったり、本読んだり、することはいっぱいあるもん。」
私のために来ているのかと思っていたので、拍子抜けしてしまった。
いや、がっかりしたのかもしれない。
そんな私の気持ちを悟ったかのように言う。
「でも、一人より、二人の方が楽しいよ。」
「あ、そう。」
ぶっきらぼうに答えた。
少し、ほんの少し照れてしまった。
こんなこと友達にも、家族にも言われたことがない。
家族、という言葉で思い出してしまった。
今日も怒られたんだったなぁ。
家に帰るのが嫌になる。
すると、雨は思い出したように言った。
「そういえばさ、言いたくないかもなんだけど、なんでこの前ここに来たの?なんで、自殺しようと思ったの?」
少し言葉に詰まる。
言うかどうか迷ったが、言うことにした。
もしかしたら私が言えば、雨も何か話してくれるかもしれない。
「親、がさぁ、暴力奮うんだよね。そのくせ、期待は重いし、プレッシャーだし。凄い、怒るし。ご飯とかくれないこともあるし。暴言も吐くし。もう、嫌になっちゃったからさ。」
雨は少し申し訳なさそうな顔をしたあと、
「そっかぁ。、、、大変だね。」
一見したら、冷たい返しに聞こえるが、今の私にはそれが嬉しかった。
薄っぺらい言葉で励まされるよりも、何も言わない方が良い。
それよりも、私はこの子のことを知りたかった。
だから、私はこの子に聞こうとした。
なんでここに居るの、なんでそんな顔をしていられるの。
聞きたいことは山ほどあった。
でも、
雨の悲しそうな、顔を見たら、聞けなかった。
#旅する画家
柘榴とAI

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#すれ違い
おにゅ〜
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コメント
1件
寺島あおいです🕊️ 第4話、読みました。「一人より二人の方が楽しいよ」って雨くんがさらっと言うところ、すごくじんわりきましたね……紗那ちゃんが「ぶっきらぼうに」返す照れ方も、すごくリアルで。 それでいて、家庭の話を打ち明けるシーン——「薄っぺらい言葉で励まされるより、何も言わない方が良い」って紗那ちゃんの感覚、すごくわかる気がしました。雨くんが悲しそうな顔をするから、逆に聞けなくなるラストも切なかったです。お互い何かを抱えてるんだなって……次の一週間が気になります🌧️