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仙崎ひとみ/九龍
#異世界
エルナ
(信じられない。前世では独りぼっちで死んだ私が、今、大好きな人の隣に立っているなんて)
(扉が開き、正装したアルフレッドが現れる)
アルフレッド
「……。……。あまりの美しさに、言葉を失った。……エルナ、一生私のそばにいてくれるか?」
エルナ
「はい、もちろんです! ……でも公爵様、誓いのキスの前に……これだけは言わせてください」
アルフレッド
「……? なんだ?」
エルナ
(ニヤリと笑って、後ろに隠していたバスケットを差し出す)
エルナ
「誓いの『一口』です! 特製、幸せのハニーレモンタルト!」
アルフレッド
「……ははっ。お前らしいな。……よし、毒見だ」
(アルフレッドがエルナの手をとり、タルトを一口かじる。そして、そのまま彼女を引き寄せ……)
アルフレッド
「……甘いな。お前の作る料理も、お前の唇も」
エルナ
「ふぇっ!? ……っ、もう、公爵様ったら!」
(背景:街の鐘が鳴り響く。領民たちの「おめでとう!」という大歓声)
(数年後――公爵邸の庭)
子供A
「ママ! パパがまた野菜残してるよー!」
エルナ
「あらあら。……アル様? 子供たちの手本にならないとダメですよ?」
アルフレッド
「……くっ。ピーマンだけは、どうもお前の魔法(隠し味)をもってしても勝てん……」
エルナ
「ふふ、じゃあ次はピーマンの肉詰めを、世界で一番美味しく作っちゃいますからね!」
アルフレッド
「……。……。ああ、期待している」
(アルフレッドがエルナの肩を抱き寄せ、幸せそうに微笑む)
エルナ
(美味しいものを食べて、好きな人と笑い合う。……たったそれだけのことが、こんなに幸せだなんて)
エルナ
(神様、私をここへ戻してくれてありがとう。……さあ、次はどんな『美味しい奇跡』を作ろうかな!)
コメント
2件
これ初めて読んだけどめっちゃ神作品です!