テラーノベルの小説コンテスト第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

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女顔の俺は騙し屋

第1話 - 騙し屋

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2025年01月10日

#創作

#女装

#創作BL

#騙し屋

#女顔の俺は騙し屋

#恋愛

一瀬咲☪︎*·̩͙

俺の顔は女顔で昔からいじられていた。だから俺はそれを利用して騙す事にした。

【女顔の俺は騙し屋】

『よし！』

俺は女より女の顔をしているといつも言われてきた。しかも名前まで女っぽい。でも容姿と名前は”今では”お気に入り。それまで憎んでいた。

ある日、スマホを見ていたら”女装”というものを知った。俺は興味が湧き、女装をした。試しに都会を歩くと1人、デブの男が釣れた。俺はますます女装に興味が湧いた。どうやったら声が女っぽくなるのか。男ウケがある髪型はなんなのか。色々調べて見た。次の日、夕方から歩いて見ると5人くらいに声をかけられた。次の日も、次の日も、適当にぶらついて声をかけられるのを待っていた。日が過ぎていくうちに男に声をかけられる数も増えていった。男に声をかけられていくうちに俺は女と付き合うのではなく、男と付き合ってみたいと思ってしまった。これを他の人に話すと引かれるだろう。だけど俺は自己流の生き方をする。他人に言われて進みたくない道を進む必要は無いのだから。

男騙しを初めて約1年がたった。最初の頃とは比にならないほど上達した俺は今日も騙しに行く。でも今日は仕事が遅く終わったから若い男は捕まらないかもしれない。でも俺はそこに興味を引かれた。

六本木に着くと予想以上の人の多さで少し戸惑った。でもその人の多さにワクワクした。

「今何してんの？暇なら遊ぼ。」

『え、あ、///』

いつも通り適当に歩いていると今まで見た事のないイケメン男子に声をかけられた。目を見た瞬間俺は恋をした。言葉が出なくなって下を向くと「どうしたの？大丈夫？」と顔を覗き込んだ。その甘い声と冷たい態度。そして顔が整った美しい容姿。全て俺の好みだ。ここまで好きになったのは初めてかもしれない。心臓がうるさいほど鳴っている。

一度、俺は女に恋をした事がある。その女はクールでかっこいい、女も男も惚れされる凄いカリスマ性に満ち溢れていた。そんな女に俺は恋をした。でも俺はこの女に恋した過去の自分を憎んでいる。

女の名は三島玲子(ﾐｼﾏﾚｲｺ)。これは俺の偏見だが、玲子と付いたらクールな感じがする。玲子には表と裏が有り、表は言った通りクールでかっこいい、そして誰もが憧れるカリスマ性を持った性格。裏は人の扱いは雑でムカついたらすぐ八つ当たり。そんな玲子と約半年間の交際を交わした。告ったのは俺の癖に俺から振った。玲子は俺と過ごしていくうちに好きになってたみたい。別れを告げた時は絶望の顔を向けて足を掴んできた。「何がいけなかったの？そこ直すから許して…！」と何度も何度も言われた。それを無視し、現在に至る。今でも電話やメッセージが止まらない。でも今俺は好きな男と一緒にいる。それもさっき会ったばかりの男に。

『あ、あの…お名前は？』

「俺？草原蓮。君は？」

『ぁ、島川叶亜です/』

名前までイケメンとかずるい…そう考えているとふふっと眩しい笑顔を向けてきた。多分俺の顔は真っ赤になってるだろう。少し恥ずかしくてまた目を逸らしてしまった。

「大丈夫？体調でも悪い？」

『あ、大丈夫…です///』

気遣いも出来るとかパーフェクト。元カノとかはいないのだろうか。いや、この容姿と性格。絶対100人はいる。

「体調悪くないんだったら一緒にホテル行こ」

『へぁ？///』

「何それ笑かーわいっ」

耳元で囁やかれて変な声が出てしまった。おまけに可愛いって言われちゃったぁ…これで女を口説いたんだと思うと少し胸が痛い。何故だろう、。

「俺に着いてきて笑」