突然顔を覆い泣き出した私を見て、大和さんは慌てて車を発進させた。
アパートに着き、肩を抱かれ大和さんの部屋にたどり着くと、玄関のドアが閉まったと同時に頭の後ろを掴まれ、胸にギュッと収められる。
細身なのに男らしい程よく筋肉のついた身体、部屋着から微かに香る優しい料理の匂い。それに包まれてしまうと、どうしようもなく甘やかされたくなってしまう。
私は大和さんの背中に腕を回し、情けなくすがりついた。
「で、どうしたんだよ。うちの雫は」
「……っく…うっ」
「ほら、靴脱いで」
「ひっく、うぅ」
「いい子だから。こっち来い」
背中を二、三度ポンポンと優しく叩かれ、抱き合ったままの動きにくい体勢で移動し、部屋の奥にあるソファーに座る。
「雫」
「……」
「……しーちゃん?」
「……」
「だんまりか。困ったな」
初めて 愛称(あいしょう)で呼ばれ、一瞬驚く。相当困ってい*****
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