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その夜。カイルは騎士団の演習を終えた後、そのままソフィアの執務室を訪れた。
「ソフィア。……今日の礼を言いに――もう寝ているのか」
ソファに横たわる彼女は、月明かりに照らされ、いつになく無防備な寝顔を見せていた。そっと隣に腰掛ける。顔にかかった髪を払い、その毛先に、宝物に触れるような優しさで唇を落とした。
「……感謝している。お前は、この国を共に背負う最高のパートナーになるだろう。昼間のお前は、爪を立てる猫みたいに冷たいが……。今はただ、お前のそばにいたいんだ」
ソフィアの鼻から放たれた「フンガッ……!!」という豪快ないびきが静寂を切り裂いた。
「……グー……。利回り……三〇〇〇……。予算……絶対に……奪って……逃げる……」
(……寝顔は、こんなに愛らしいのに、言っていることが物騒すぎるぞ、ソフィア……?)」