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『病名は個性』
数年前____________
俺らはとある研究所で作られた、実験動物だ。
俺らが作られた理由は、研究者が作った病気のお試しをするためだ
「 君は今日からNo.0502だ。 」
「 …はい、 」
初めて彼奴に会うとまずは、No.をつけられる
何故この番号かはわからなかった。
でも、今ならわかる
それは自分が何番目に作られたか。ということだ
だから俺は502番目の実験対象。
だからもともとその研究所に、501人の実験対象がいたということだ
だが、そこにいたのは2人の少年しかいなかった
1人はNo.0121、もう1人はNo.0227
のちのクロノアさんとしにがみさんだ
「 君たち、この子はNo.0502、新しく入った子だ。仲良くしてあげてくれ 」
「 …はい、 」
「 分かりました 」
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沈黙が流れる
「 あー、よろしくね。0502くん、俺はNo.0121。だけど、クロノアって呼んで 」
「 僕はNo.0227、しにがみ。よろしくお願いします 」
「 …何それ、名前? 」
「 うん。君も名前はある? 」
「 …ある訳ないでしょ、今日作られたんだから。あといらないでしょ 」
「 …そんなことないですよ。作られたって言い方やめてください。どんな形で生まれたとしても、
僕らは生きてます。だから名前の一つぐらいあってもいいでしょう 」
「 どうせ死ぬんだから…、 」
「 だからだよ。死ぬならさ、少しぐらい人生楽しかったぁ、って言えるようにしたくない? 」
「 …なるほど、 」
「 まぁ、必要ないと思うならいいんじゃないですか 」
「 まぁ、そうだね。無理に考える必要は…、 」
「 …どうやって、決めたんですか 」
2人の表情が明るくなった
「 そうだね!!何にしようか 」
「 迷いますねぇ…、 」
この日俺は2人に出会った
その日は晴れだった
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ぺいんとと出会ったのはもう少し経ったあとだった
「 君たち、新しい友達だ。増えては減ってを繰り返して君らも寂しいだろう。また、仲良くして
やってくれ 」
彼はNo.1008と言った
のちのぺいんとだ
「 よろしくね。1008くん、俺はクロノア。こっちがしにがみくんで、もう1人がトラゾー 」
「 よろしくお願いします 」
「 よろしく 」
「 …、 」
「 挨拶ぐらいしたらどう? 」
「 まぁ、まぁトラゾー 」
「 トラゾーさんもこんな感じでしたよ 」
「 そこまで愛想悪くないですよ?! 」
「 …いやぁ、同じ感じだったって 」
「 マジですか…(苦笑 」
「 1008さんが可哀想ですよ。すみません、おいてって 」
「 …別に 」
「 ごめん、ごめん。 」
「 ごめんね。びっくりしたかな…なんか聞きたいこととかあるかな?俺が一番先輩だから、色々聞
いていいよ 」
「 …増えては減ってを繰り返すってどういうこと、ですか 」
「 …あぁ、それは…、 」
クロノアさんの勢いがなくなった
「 …、えっと、なんて言ったらいいかな…、 」
「 1008さんは、自分がなんでその番号か知っていますか? 」
「 …知らないけど 」
「 それは自分が何番目につくられのかです。 」
「 …? 」
「 …貴方は1008体目の彼奴らに作られた実験動物って、こと 」
「 …でも、ここにはお前ら以外見当たらないないけど 」
「 俺らは、彼奴らの実験動物だ。俺ら以外は全員病気に耐えられなかった 」
「 …てことは 」
「 そう。死んだんだ 」
「 …俺らも死ぬのか? 」
「 さぁ?1008、君が耐えられるかどうか、それだけだよ。 」
「 …お前らはなんの病気を持っているの? 」
「 俺がバグ病ってやつ、たまに耳に雑音が流れる。その雑音は俺しか聞こえない 」
「 僕は、星涙病です。泣かない限りは大丈夫です。でも、実験の日、泣かされたから、その日以前
の記憶はないです。クロノアさんがいたからまだ大丈夫でしたが…、初恋相手がわからない 」
「 初恋? 」
「 それは俺が説明する。俺は花吐き病。かかり方は、片思いを拗らせること。それはしにがみさん
も同じ、 」
「 じゃあ相手も一緒じゃないのか? 」
「 …俺も、覚えてないんだ。 」
「 …やばいじゃん。症状とかあんのか? 」
「 俺はさっき言った通り、雑音が流れる。その時は耳が聞こえてないから、返事をしていなかった
ら起きてる。と思ってほしいな。薬を飲むと抑えられる 」
「 薬?誰から貰ったんだ? 」
「 …彼奴だよ。博士に 」
「 は?、じゃあ、彼奴は俺らを殺すのが目的ではないのか? 」
「 …わからない。 」
「 僕は涙を流すとそれが星になる。症状はそれで記憶をなくす 」
「 俺は初恋相手をイメージした花を吐く。吐く花は、黒百合 」
「 黒百合、? 」
「 花言葉は、復讐とかだった気がする 」
「 なんで知っているんだよ? 」
「 …本で読んだ 」
「 本? 」
「 ここにはね…、 」
クロノアさんがある方向に指を指しながら話す
「 図書館、食堂、大広間、寝室、とかまぁ、色々あるよ。あ、ここは俺らの寝室ね 」
「 …は?、寝室?ここが?こんなに広いここが? 」
「 まぁ、元々たくさんいたからね、 」
「 あぁ、なるほどな…、 」
また、沈黙が続く
「 …俺、今から1008くんの案内しようと思うんだけど、 」
「 …いいですね、!僕も行きたいですっ! 」
「 俺もいく。名前も考えましょ 」
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「 …クロノアさん、っ、大丈夫ですかね…、 」
「 …わからない、もう、クロノアさんは病気を持っているじゃないか、 」
「 …本で読んだんだけど、人は、奇病を一つしか持てない…みたいな 」
「 …奇病? 」
「 俺らが持ってるやつだよ。普通じゃない病気のことだ 」
「 へぇ、って、やばいじゃないですか?!もし、彼奴が僕らに二つ、奇病を…っ、 」
「 …なんだよ、それ。意味わかんないだろ。この前来たやつは!2065人目だ。彼奴、こ れ以上、何
考えてんだよ。 」
「 …クロノアさん…っ、 」
クロノアさんが戻ってくるまで
誰も喋ろうとはしなかった
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「 いやぁ、No.0121も無理だったか、すぐに死ぬことはなかったな 」
「 …お前っ?!、 」
「 やめてくれよ、まだ生きているんだから。 」
「 …早く、離してください…、 」
「 No.0227も変わったな 」
「 いいから、早く 」
「 …そんなこと言うと次はお前だぞ? 」
「 …、っ、 」
「 …しにがみさんじゃなくて、俺にしろ 」
「 No.0502?父親にたてつくなんてなぁ、 」
「 …、 」
「 …いいだろう。次はお前だ 」
クロノアさんは2日経っても起きなかった
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「 クロノアさん?!大丈夫ですか、?! 」
「 …み゛、んな?だ、いじょう、ぶ…だよ 」
「 …彼奴、こんなになるまで、何されたんですか? 」
「 …ぺいんと、喋れないだろうから、また後でにしよう 」
「 …あぁ、ごめん。 」
翌朝クロノアさんが少し元気を取り戻した
「 クロノアさん、喋れますか? 」
「 うん。ゆっくり、でいいなら。大丈夫だよ 」
「 言いたくなかったら大丈夫なんすけど、何されました 」
「 えっと、ね。なんか、効果を強める薬、みたいなやつ、かけられて。それに耐えれたら、もう一
つの病気をかける。みたいな感じだったなぁ…、 」
「 あってたんだ…、 」
「 …ねぇ、 」
「 なんだよトラゾー 」
「 脱出しない? 」
「 え? 」
コメント
2件
はわ…つらすぎるて… 苦しんでるクロノアさんも素敵です (←終わってる)