🖤side
俺はずっとしょっぴーのことが好きだった。
しょっぴーは昔は尖りまくっていて、触れればこっちが怪我をしてしまいそうな、手負いの獣のような荒んだ目をしていた。
どちらかと言うと温室育ちの俺は、先輩グループに、そして中でもSnow Manたちに、なるべく目をつけられないように、目立たないようにしながら、裏では日々のレッスンや裏方仕事に手を抜かず泥くさい努力を惜しまなかった。
限界を超えて頑張った先に、必ず一筋の希望が見えてくる。
そう信じて、俺は愚直で地味な努力を続けた。
その血の滲むような努力のお陰で、運良く前副社長の目に止まり、Snow Manの一員に選ばれることができた。
そしてグループの一員になった途端、あんなに怖かったSnow Manが、本当は心優しい人間たちの集まりであること、そして人一倍優しいがゆえに、繊細な人たちであることを知った。
中でもしょっぴーは、俺のことを一番に心配し、優しい言葉を掛け続けてくれた。
俺に否定的だった自分の大切なファンを敵に回してまで。
俺には単純にそれが嬉しかったし、わかりやすく心を揺さぶられた。
そして、その気持ちがいつのまにか恋焦がれる気持ちに変わっていったのだった。
しょっぴーがおそらく舘さんのものになった頃、しばらく俺は荒れた。
それでも諦めずにしょっぴーを好きでいられたのは、いつかこんな時が来る日のために、俺自身、万全な準備を欠かさなかったからだ。
仕事に打ち込み、ドラマや映画を頑張った。目黒蓮の名が売れることで、俺の価値を上げる。そしてグループに還元する。
限界を超えて頑張った先に、必ず一筋の希望が見えてくる。
俺の中のお題目が、俺を何度も勇気付けた。
しょっぴーは必ず俺のものにしてみせる。
そう思って、俺は長い年月を一人耐えたのだった。
コメント
4件
わかりにくい箇所を加筆修正しました。。
難しい…