この作品はいかがでしたか?
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shp side
「 さーせん、遅れました 」
「 おー…って、シッマどしたん? 」
「 まぁ…色々と 」
「 そ、そうか… 」
「 んゅ、ふぁ…ここどこぉ…? 」
え、なにこれ子犬??((
おっと、平常心平常心…
「 食堂っすよ 」
「 ぇ、あ、食堂、!? 」
「 ぐっすりやったなぁ(笑 」
「 うぅ…/// 」
kn side
うわぁ…めっちゃ恥ずいやん俺ぇ…
ザッ、ザザザッ
「 え、あれ、? 」
いきなり目の前が砂嵐に支配される。
耳もノイズがかかって聞こえにくい。
「 …マ……カ……… 」
「 なんて、?なんて言ってんの?
聞こえへん、聞こえへんよ… 」
そして遠ざかっていく。
…?ここはどこだ。
暗い暗い、漆黒の中に一人。
純白が見える。あそこに行きたい。
「 本当に? 」
「 ッえ…?お前、誰、? 」
「 さぁ?名乗るほどじゃないよ。
君は、何がしたい。何をどうしたい 」
「 え、何がしたいって… 」
…俺は、何がしたいのだろう。
アイツらと一緒にいたい?確かに一緒にいたい。
記憶を取り戻したい?取り戻した方がいいのか分からない。
愛を知りたい?今更すぎる。
…本当に、何も無いな。
「 …じゃあ、話をしよう。
囚人のジレンマって、知ってる? 」
「 ?知らへん 」
「 この紙を見て 」
行動 B自白 B黙秘
A自白 2年.2年 0年.10年
A黙秘 10年.0年 5年.5年
と言って、↑の紙を見せた。
「 ある所に、囚人が二人いた。AとBね。
取り調べを受けた時に、Aが自白、Bも自白するとどちらも懲役2年。
Aが黙秘、Bが自白するとAが懲役10年、Bは懲役0年。逆もまた然り。
Aが黙秘、Bも黙秘するとどちらも懲役5年になる。
この状況に陥った時、君はどっちを選ぶ?自白か、黙秘か 」
「 …自白、やな 」
「 へぇ、なんで? 」
「 自白をしたら、最低で0年、最高で2年しか懲役がないから…やな 」
「 ふーん、面白い思想だね。
じゃあ、他のものもやってみようか。
テセウスの船、というのは知っているかな? 」
「 聞いたことある…気がする 」
「 とある所にテセウス、という船があった。それは古い船で、
日付が変わっていくにつれ、パーツは新しいものに置き換わっていく。
そして全てのパーツが新しいものになった時、その船はテセウスの船と言えるのか、
という話だよ。君なら、どう思う? 」
「 …俺は言える、かな 」
「 へぇ〜、これまたなんで? 」
「 こう…思い出って言うん?今まで一緒に旅してきた船やんか。
大事なのは事実。真実じゃない。パーツが置き換わった、という真実があっても、
一緒に海を航海した事実は変わらへん。だから、どんだけパーツが変わろうとも、
それはテセウスの船や 」
「 真実より事実…か。そうだね 」
その後は、またいくつかこういう心理系のゲームをして、
時間はあっという間に過ぎていった。
「 じゃあ、これを最後にしよう。
臓器くじ、というのは知ってるかい? 」
「 んや、知らへん 」
「 人が何人かいて、くじを引くんだ。
そして当たった人は、臓器が不自由な人や欠落してる人に自分の臓器を与える。
ワンフォーオール。一人はみんなのために。この考えに、君は賛成?反対? 」
「 … 」
どこか現実味のあるような質問に、
俺は固まってしまった。
少し時間をかけてから、自分の答えを言う。
「 たった一人の命で、多くの人が救えたり、
多くの人の未来が明るくなるなら、俺はいいと思う 」
「 ほぉ。なら不特定多数のために一つの犠牲で済むなら、
その選択肢が正しいと? 」
「 …せやな 」
「 …そうか。君らしい答えだ 」
と言って、…ん、?
この声は、どこから聞こえている。
この紙は、どこから出てきた。
俺は今、誰と喋っている?
気がつけば、遠くに見えた純白も消えている。
「 あーあ、気づいちゃった? 」
「 お前、誰やねん…ッ 」
「 この空間を支配するもの。ってのが一番合ってるかな 」
「 あそこにあった純白は、どこにいった 」
「 何言ってるの?ここは漆黒の世界。
純白なんてものあるわけないじゃないか 」
「 え…? 」
𝐧𝐞𝐱𝐭…♡20
ちょっと長くてすみません
コメント
3件
長いと逆に嬉しいです! いや〜順調に病んでる病んでる…。 推しが苦しんでるのはいいですよ… グヘヘヘヘ(((