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#だてこじ
深夜0時過ぎ。
仕事終わりの楽屋にはもう誰もいなかった。
残っているのは深澤だけ。
ソファに沈み込みながらスマホを見つめる。
画面には今日撮られたメンバーの写真。
その中で照は笑っていた。
自分に向ける笑顔じゃない。
他のメンバーに向ける笑顔だった。
最近ずっとそうだ。
仕事の合間も。
移動中も。
収録の待ち時間も。
照の隣には誰かがいる。
本当はただの嫉妬だ。
そんなこと深澤自身が一番わかっていた。
わかっているのに苦しい。
年齢だって自分の方が上だ。
大人なふりだってできる。
でも照のことになるとできなかった。
できなくなってしまった。
ガチャ。
楽屋のドアが開く。
💛「あれ、ふっかまだいたの?」
聞き慣れた声。
胸が勝手に反応する。
嫌になるくらい。
💜「いたけど」
💛「先帰ったかと思った」
💜「帰ろうと思ったけど」
💛「ふーん」
照は自然に隣へ座った。
いつも通り。
何も知らない顔で。
💛「今日疲れたな」
💜「そうだね」
💛「眠い」
💜「そう」
会話が続かない。
照が首を傾げた。
💛「なんか怒ってる?」
💜「別に」
💛「別にじゃないじゃん」
💜「だから別に」
💛「ふっか」
優しい声だった。
だから苦しかった。
なんでそんな声を出せるんだろう。
なんで何も知らないんだろう。
💛「俺なんかした?」
その一言で。
何かが切れた。
💜「したよ」
💛「え?」
💜「ずっとしてる」
💛「何を?」
照は本当にわからない顔をしていた。
それが一番苦しかった。
💜「もういい」
立ち上がろうとする。
でも照が腕を掴んだ。
💛「待てよ」
💜「離して」
💛「話せよ」
💜「話したって意味ないから」
💛「なんで」
💜「気づかないじゃん」
照の眉が寄る。
💛「何を?」
まただ。
またわからない。
深澤の目に涙が滲む。
💜「ほんと最低」
💛「え?」
💜「なんでわかんないの」
💛「ふっか」
💜「俺ばっかじゃん」
声が震えた。
止めたかった。
でも止まらない。
💜「俺ばっか見てるじゃん」
照が息を飲む。
💜「照が誰と笑ってるか」
💜「誰と話してるか」
💜「誰の隣にいるか」
💜「全部気にしてる」
💛「……」
💜「なのにお前は何も知らない」
涙が落ちた。
一粒。
二粒。
ぽたぽたと膝に落ちていく。
💜「バカみたいじゃん俺」
💛「ふっか」
💜「うるさい」
💛「話聞けって」
💜「聞きたくないのはこっちだよ!」
楽屋に声が響いた。
静寂が落ちる。
深澤は涙を拭う。
でも次から次へと溢れてきた。
💜「お前なんか」
言ってはいけない。
わかっている。
でも傷つけたかった。
自分がこんなに苦しいから。
少しだけでも同じ痛みを知ってほしかった。
💜「お前なんか嫌い」
照の表情が止まった。
初めて見た。
こんな顔。
傷ついた顔。
それなのに深澤は止まれなかった。
💜「ほんと無理」
💜「見てるとイライラする」
💜「なんでそんな優しいの」
💜「なんで期待させるの」
💜「なんで俺だけ見てくれないの」
最後の言葉はほとんど泣き声だった。
沈黙。
長い沈黙。
深澤は後悔し始めていた。
最低だ。
全部ぶつけた。
照は何も悪くないのに。
なのに。
💛「……そうだったんだ」
かすれた声だった。
深澤は顔を上げる。
照は笑っていなかった。
いつもみたいに。
💛「苦しかったんだな」
その一言で。
深澤の涙がまた溢れる。
本当は責めてほしかった。
怒ってほしかった。
なのに。
照は自分のことを心配していた。
💜「もうやめて」
💛「え?」
💜「優しくすんなよ」
💛「……」
💜「優しくされると期待するじゃん」
💜「期待して」
💜「勝手に傷ついて」
💜「もう嫌なんだよ」
涙で声がぐちゃぐちゃになる。
💜「苦しいんだよ……」
照が何か言おうとする。
でも深澤は首を振った。
💜「聞きたくない」
💛「ふっか」
💜「振られるなら振られるでいいから」
💜「その顔しないで」
💜「そんな心配そうな顔するなよ……」
涙が止まらない。
好きだった。
ずっと。
隣にいる時間が長すぎた。
だから期待した。
特別だと思いたかった。
でも特別じゃなかった。
そう思い込んでいた。
💜「俺さ」
震える声で言う。
💜「照が好きなんだよ」
楽屋が静まる。
心臓の音だけがうるさい。
💜「好きだから苦しいんだよ」
💜「好きだから嫉妬するんだよ」
💜「好きだから……」
言葉が続かない。
涙が邪魔をする。
💜「好きだから」
💜「お前の隣にいるのしんどいんだよ……」
その瞬間。
照が立ち上がった。
深澤は終わったと思った。
嫌われた。
そう思った。
でも次の瞬間。
強く抱きしめられた。
💜「……え」
💛「ごめん」
耳元で声がした。
💛「ごめん」
💜「なんで」
💛「俺が鈍かった」
深澤の肩が震える。
💛「気づいてたらこんなに泣かせなかった」
💜「……」
💛「俺も苦しかったのに」
その言葉に深澤が固まる。
💜「……何それ」
💛「俺もお前ばっか見てた」
💜「嘘」
💛「嘘じゃない」
💜「そんなの今さら」
💛「今さらでごめん」
照の声も震えていた。
💛「でも俺」
💛「ふっかが他のやつと楽しそうにしてると嫌だった」
💛「取られる気がして」
💛「意味わかんねぇくらい嫌だった」
深澤は息を止める。
💛「だから」
💛「お前が好きだよ」
涙がまた溢れる。
今度は苦しいだけじゃない。
長い間抱えていた想いが。
ようやく届いたから。
でも。
その幸せの中にも痛みは残っていた。
もっと早く言えていたら。
もっと早く気づいていたら。
こんなに泣かなくて済んだのに。
深澤は照の服をぎゅっと掴む。
💜「……バカ」
💛「うん」
💜「ほんとバカ」
💛「ごめん」
💜「遅いんだよ」
💛「うん」
💜「遅すぎる」
そう言いながら。
深澤は照の胸で泣き続けた。
今まで我慢していた時間を埋めるみたいに。
照は何も言わず。
ただずっと背中を撫でていた。
コメント
2件
クハッッッッ やべぇッッッッッッッ
うわあああああ第1話からこの感情の密度やばすぎる!!😭💕💕 ふっかの「俺ばっかじゃん」からの涙の告白、めっちゃ胸にきた…ずっと溜め込んでた拗らせ片想いが一気に溢れ出した感じがリアルすぎて泣ける。照の「そうだったんだ」の優しさでまた涙腺崩壊したよ…最後のハグと「遅いんだよ」で完全に持ってかれた!!続きが気になりすぎるんだけど?!絶対辰哉さん天才すぎます〜〜🌸✨