テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
20
夕方の空が、ゆっくり茜色に変わっていく。
彼の言葉に、胸がじんわり熱くなる。
ak「アイス食べるの?」
pr「そこちゃう!」
思わず笑うと、彼は「もう」と拗ねたように肩をぶつけてきた。
pr「一緒に帰ったり、コンビニ寄ったり」
pr「そういう普通のこと」
少し照れた声。
pr「……好きなやつとしたかった」
真正面から言われるたび、
心臓がちゃんと持つのか不安になる。
pr「そっちは?」
pr「したかったりした?」
聞かれて、少し考える。
昨日まで、こんなこと想像したこともなかった。
でも今は、この時間が終わってほしくないと思ってる。
ak「……してみたかった、かも」
小さく答えると、彼は目を丸くした。
pr「まじ?」
ak「そんな驚く?」
pr「だって、お前あんまそういうこと言わへんやん」
嬉しそうに笑う顔が、夕日に照らされて柔らかく見える。
アイスを食べ終わって、また二人で歩き出す。
住宅街へ入ると、人通りも少なくなった。
すると彼がそっとこちらの袖を引く。
pr「……なぁ」
ak「ん?」
pr「今なら、ちょっとくらい手繋いでもバレへんかな」
周りを気にしながら小声で言う姿に、思わず笑ってしまう。
ak「気にしすぎ」
pr「だって緊張すんねんもん」
そう言いながらも、彼はおそるおそる指先を伸ばしてくる。
昨日みたいに、少し遠慮がちな触れ方。
だから今度は、自分からその手を握った。
pr「……!」
彼がぱっとこっちを見る。
ak「ほら、繋ぎたかったんでしょ」
pr「……無理」
pr「嬉しすぎる」
本気で言ってる顔。
繋いだ手がじんわり熱い。
彼は何回か瞬きをしてから、
照れ隠しみたいに笑った。
pr「今日、お前の方がかっこええ気ぃする」
ak「急になに」
pr「なんか、余裕あるやん」
ak「全然ないけど」
むしろドキドキしすぎて大変だ。
でも彼の嬉しそうな顔を見ると、
“繋いでよかった”って思ってしまう。
夕焼けの道を、二人並んで歩いていく。
繋いだ手だけが、
昨日より少し自然になっていた。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!