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古流斬
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チタコロ
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短編「古流斬の秘密」
防衛軍本部。
年に一度の健康診断。
「はい、次は古流斬さん。」
「はーい。」
いつも通り診察を受ける古流斬。
数時間後、医務室には重苦しい空気が流れていた。
医師は検査結果を何度も見返し、ゆっくりと口を開く。
「……古流斬さん。」
「あなたの身体には、老化が確認できません。」
「寿命という概念が存在していないようです。」
古流斬は驚くことなく、小さく笑った。
「……やっぱりか。」
医師は首をかしげる。
「驚かないんですか?」
古流斬は窓の外を見つめながら答える。
「薄々感じてた。」
「何年経っても身体が変わらない。」
「傷は治るのに、歳だけは取らない。」
「どこか、おかしいと思ってた。」
少し沈黙した後、古流斬は医師へ頭を下げる。
「先生。」
「このことは、誰にも言わないでください。」
医師は迷った末に頷く。
「……分かりました。」
⸻
夜。
誰もいない屋上。
古流斬は星空を見上げる。
「寿命がない、か……。」
「じゃあ俺は。」
「はるかとも。」
「ケイトとも。」
「一緒には死ねないんだな。」
その時、頭の中に声が響く。
『古流斬。』
「……閻魔か。」
『聞こえている。』
『本当なら、お前も皆と同じ寿命を与えてやりたかった。』
『だが、お前が死ねば世界の均衡が崩れる。』
『お前はルールの外側に存在する、特別な存在だ。』
『だから、生き続けなければならない。』
古流斬は苦笑する。
「……そういう運命か。」
『すまない。』
「謝らなくていい。」
「今を大切に生きるしかないからな。」
そう呟くと、古流斬は静かに夜空を見上げ続けた。
コメント
1件
古流斬さんの“寿命がない”という秘密、ずっと胸に抱えてきた違和感が形になった瞬間だったんですね。医師に「誰にも言わないで」と頭を下げる姿と、屋上で「一緒に♡♡♡ない」と呟く孤独が切なくて——。それでも「今を大切に生きる」と言い切れる強さに、胸を打たれました。続きが気になります。