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「術豪…いや、ありえない」
詩ノ辺が混乱する
「なるほど、少し見誤ったか」
ルートの顔色が少し変わった
「では、私もそれに呼応すべきかな」
カシャ…
ルートは持っていた杖を構えた
「やる気かよクソジジイ」
バゴンッ!!
不時無はわずかな足場からルートの元へ
一瞬で移動した
「速い…」
ルートは杖の先端を不時無へ向けた
その瞬間
ズダダダダダダダダッ!!
「ちっ」
大量の銃弾が先端から発射されたのだ
だが、それは無駄な抵抗だった
ドンッ!
「なっ!?」
不時無は空中へ逃げた
「でも、それでは」
ルートが空中にいる不時無へと標準を
合わせる
「逃げられないでしょう?」
ズダダダッ!!
「どこまでも見誤るんだな、老害」
バッ!
「はぁ!?」
不時無は空中で軌道を変え、再び
ルートの元へ突進する
「ぐぅ!?」
「捉えた」
シュシュ…
(なんという滑らかな動き…)
ルートは技の完成度の高さに、圧巻された
「ぐぉぉぅえっ…」
不時無が打撃した場所が虹のように輝く
そして、その輝きが不時無の拳の元へと
集まって行く
「これはダメージを貯める技だ、今までに
与えたダメージを調整して一気に相手に
放出することも可能、範囲も操れる」
「…まさか」
「あぁ、見抜いていたさ」
「…何を?」
そこへ詩ノ辺が割って入り、聞いた
「この老害が、能力を打ち消す能力を
持っているということだ」
「それだとしたら、なんでお前は技を」
「技と能力は別だ、能力は才能、技は努力
努力は決して打ち消すことはできない」
その瞬間、不時無の拳が虹色の炎に
包まれる
「さて、人1人殺せるくらいの威力を
この拳に込めた、さぁ、地獄に行って
自分を死ぬほど恨め」
不時無は拳を振り上げた
「くっ…」
「じいちゃん!!」
すると、いきなり若い男の声が
響き渡った
「誰だ?」
「羅井か!」
「てめぇら!!僕のじいちゃんになに
してんだゴラァ!!!」
いきなり現れた羅井という男は、
不時無を鉄パイプで殴った
「くっ!?」
不時無は驚愕した
見る限り普通の人間、なのにも関わらず
とんでもない威力
「…なんだお前」
「お前らが何者だか知らねぇがよ、
何弱い者いじめしてんだゴラ」
羅井は何も知らなかったのか、不時無達を
責めた
「お前んとこの老害が俺たちを殺そうと
したんだろ?現実見ろよな」
「んだと…」
「大丈夫か?茂薙爺ちゃん」
「茂…薙?」
どうやらこの老害の本名のようだ
「あぁ、ちょっとトラブルにあってしまって
この人たちに助けて貰ったんだ」
「は?何言ってんだクソジジイ!!!」
不時無はついに堪忍袋の緒が切れた
ズドッッ!!
不時無は羅井の位置に拳を合わせ、
発勁を放つ
だが、ただの発勁ではない
ボァァアァァッ!!
大量の超高熱豪火が、2人を襲う
「じいちゃん!!」
ドゴッ!!
羅井は炎に包まれる寸前に茂薙を
蹴り飛ばし、避難させた
「うぉおぉぉ!!羅井ィィイ!!!」
羅井は絶望の火の海に溺れた
「ぁ….ぁ!!」
まず茂薙の目に映ったのは、大量のドス黒い
塵だった
「てめぇぇえらぁぁ!!!」
茂薙と呼ばれる者は、勇敢に立ち向かった
「…かわいそ」
不時無は虹色の炎に包まれた拳を、
茂薙の顔面に撃ち込んだ
バシャッ..
茂薙の頭は破裂し、残った頭より下の
部分だけが無惨に転げ落ちた
「…」
「おい…不時無」
「え、どうした?詩」
っ—-!?
ドンッ…
不時無は地面に転がった
「お前..お前が殺した人間が、誰だか
分かってんのか…..?」
「誰って…そんなの分かるはずが!!!」
不時無は目を見開いた
詩ノ辺は、地獄に突き落とされた人間を
見下す目をしていた
「絶対に逃がさないからな、逃がさない、逃がさねぇ」
「っ!?」
雷斗は、鰄郎(不時無)の腕を掴んで
離さない
雷斗が手刀を鰄郎に喰らわそうとした
ただの手刀ではない、これに当たれば
確実にここへと戻っては来れない
そう、鰄郎は分かっていた
この技は世界で習得が困難とされる
三大夢厳術と言われるものの1つ
簡単には逃れられない。
では
それに対抗しうるものは何か?
そう
同じく、三大夢厳術のうちの1つ
このふたつが衝突するということは、
日本の全てが焼き尽くされる可能性が
80%以上高まることを意味している
カッッッッッッッッ———-
全てが、光に包まれた
今朝、お腹を空かせて泣いていた赤子
忙しそうに出勤するサラリーマン
昼間に元気に遊ぶ園児
そして
戦争を仕掛け直すクロネアの組織員