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「俺っ、元貴の事が好きで…。本当に好きでっ。辛くてっ。○○さんに今まで積み上げてきたもの全部掻っ攫われた気がして、2人の仲が壊れろって思ってっ。」
俺は言葉に詰まりながらも、心の中の重荷をどんどんと吐き出していった。
涼ちゃんはその間も黙ってうんうんと頷きながら俺の話を最後まで聞いてくれた。
「若井…。本当に辛かったね。しんどかったよね。」
ぎゅっと抱き寄せて頭を撫でてくれた、天然な所があってふわふわしてる涼ちゃんだけど、やっぱり最年長は頼りになる。
「男同士だしメンバーなのに、元貴が好きなんて気持ち悪いよね。ごめんね、こんな話聞かせて。」
俺が自嘲を込めて浅く笑いながら言うと、涼ちゃんは少し強めの口調で、
「なんで?人を好きになるのに性別なんて関係あるの?なんでそんな悲しい事言うの?」
と言った。その目は真剣そのもので、雰囲気に気圧されそうになった。
「元貴の事が好きな若井自身の事を認めてあげなよ。自分で自分を否定したらダメだよ。」
そう言って手をギュッと強く握ってくれた。
「そう…かな。ありがとう涼ちゃん。涼ちゃんがいてくれて本当に良かった。」
1人でいると破滅的な思考しか出来なかったが、人に話を聞いてもらうだけでこんなにも心が軽くなるのかと、自分の変化に驚いた。
涼ちゃんには本当に感謝しかない。