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霙 @ スパレイ
31
#青春恋愛
宇津Q
478
第一話
大城 結
14歳の秋
僕たちはまだ知らなかったんだ
戦争は日常を大きく壊してしまうことを
空襲警報のサイレンが痛いほど耳を突く
僕の中にその時のあまり記憶は残っていない。
絶望
悲嘆
苦痛
いろんな感情がごちゃ混ぜになって駆け巡る断片的に駆け巡る。
僕も皆んなも生きる為に必死だった
一晩の間に町は灰色と黒の焼け野原となった
知っている建物も家も何もない。
母とは散り散りになった生きているかすら分からない
元々父は国のために命をかけて戦いへと行ってしまった。今尚未帰還兵だ。
不思議と涙は出なかった
周りに泣いている人は数え切れないほどいた
それでも泣けなかった
なのに空は青い
あの千星に渡した美しい石の色…
大好きな此処の海の色…
悲しい色だ。
千星が無事なのかすら知る術すら焼けてしまったのだ
「皆…無事でいてくれ」
思い願うことしかできない自分はなんとも滑稽だ
第一話 to end
Next →第二話
〈補足〉
沖縄の地上戦の前触れは1944年10月の那覇市を中心としたアメリカ軍による空襲だと言われています。(10・10空襲)
アメリカ軍の機動部隊は10日早朝から夕刻にかけて5回にわたって激しい空襲を繰り返しました。この空襲で一般住民を含め、約660人が亡くなりました。特に被害の大きかった那覇市は約90%が焼失してしまいました。攻撃の目標は軍事施設だけではなく病院など民間地域も対象になりました。事実上の無差別攻撃だったのです。
引用 https://corp.ryukyushimpo.jp/okinawasen/sensou01
コメント
1件
u²さん、第一話、拝読しました。 戦時下の14歳の少年の視点で、日常が一瞬で奪われる凄まじさが静かに、それでいて痛いほど伝わってきました。「泣けなかった」という感覚と、焼け野原を見上げた青い空のコントラストに胸が締め付けられました。 千星ちゃんのことが心配でならないです。続きを読ませていただきますね。