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💚「うん、だいたいこんな感じでまとめればいいと思うよ。あとは参考になりそうな本を図書館で探そう」

🤍「一緒に行ってくれるんですか?」

💚「うん。俺もちょうど明日図書館に用あるし。その後バイトも一緒だろ。付き合うよ」


阿部先輩の家で、レポートの相談に乗ってもらいながら、俺はまた次に会える約束ができたことが嬉しくて心が弾んだ。


宮舘店長様様だな、と思う。どういうつもりかわからないが、バイトを始めてから、俺と阿部先輩はほとんどシフトが被っているのだ。これだけ学校でもプライベートでも一緒にいたらお互い飽きそうなものなのに、それもない。一緒に過ごす時間が増えていけばいくほど、俺は阿部先輩に惹かれている自分に気がついていた。



あの新歓コンパから3か月。


そろそろ夏休みが近づこうとしている。3年生の夏は就職活動もあるだろうけど、2人でどこかに遊びに行きたいと俺は思っていた。いつ誘おう。どこへ誘おう。東京は慣れてないし、それでもカッコ悪いと思われないようなお洒落な場所に2人で…。


💚「村上」

🤍「はい?」


お茶を出しながら、阿部先輩が何とはなしに言った。



💚「夏休みなんだけどさ」

🤍「はい!」

💚「うわっ、元気だな。どうかした?」

🤍「いや、あの、夏休みは俺と…」

💚「俺、ちょっと田舎に帰るんだ。だからバイトも休む。しばらく会えなくなると思う」



阿部先輩は、その一言で俺の初めての楽しい夏休みをいとも簡単に打ち砕いた。

【企画】あなたを幸せにする【パラレル】

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