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はわわわ どうなるんだ💦でも、こうゆう複雑な関係好きかも、、
それからはまともに翔太の顔を見られない日々が続いた。
運よく、あっちは仕事が忙しいらしく、俺は俺で急遽仕事で海外行きが決まったりして会えていない。翔太に会えない中も、阿部からの連絡はまめに来ていた。
対照的な2人。
いつの間にか、翔太に足りないものを阿部に求めている自分に気づく。阿部との関係は続いていた。そしていよいよどっちが大切なのか、どっちが本当に好きなのかわからなくなったころ、翔太と決定的な喧嘩をした。
💙「お前、俺に何か言うことない?」
翔太の鋭い視線を意識して見返す。翔太の頬は赤く上気していた。頭の中で、何か犯したミスがないか思い出そうとするけど、思いつかない。口の中がからからに乾いていた。
❤️「何のこと?」
💙「……もういい」
泊って行く、と言っていたはずなのに、翔太は玄関へと出て行こうとする。
思わず腕を掴んだ。
❤️「待って」
💙「阿部と寝てるんだろ」
❤️「……」
💙「それってもう俺に気持ちはないってことだよな」
❤️「翔太…なんでそれを」
自分でも間抜けな顔をしていたと思う。ぽかんとしてしまった。阿部がバラしたのだろうか。俺は絶対にバレるようなことはしていないと思うが…。
すると翔太が冷たく言い放った。
💙「阿部ちゃんから聞かされた。舘さんに抱かれてるって」
❤️「は?」
ここ最近の阿部の言動を思い出す。特段、変わったところはなかったように思う。いつも通り会って、食事して、身体を重ねて。その間に喧嘩や要求は何もなかったはずだ。翔太と別れてくれなんて無茶も言われた覚えがない。
だからてっきり俺たちはそういう関係なんだと思っていた。寂しさを埋めるための…。俺にとっては都合のいい関係。阿部は知ってて付き合ってくれていると思っていたから。
ほんとに最低なのは俺なんだけど。そして、そのことに不満があったのは阿部ではなく俺の方だとすら思っていたのに。
❤️「翔太」
💙「阿部ちゃんのこと、好きなんだろ」
❤️「違う」
💙「は?」
❤️「いや、違くないけど…翔太と別れることになるとかは全然考えてなくて」
💙「お前、最低なこと言ってるぞ」
❤️「だよね…ごめん」
💙「なんで」
翔太は怒っているような、悲しんでいるような顔をした。思わず抱きしめる。
腕の中で翔太の身体が熱いことに気づいた。
❤️「翔太?」
💙「……帰る」
❤️「いや、ちょっと待って。熱…ある?」
額に手をあてると、熱かった。首元も熱い。よくよく観察すると、息遣いも荒い。
❤️「具合、悪いんじゃないの」
💙「うるせ…っ」
翔太は反抗しようとしたが、身体には力が入らないようだった。そのままずるずると、腕の中に落ちていった。