俺はリアム、
突然だが俺の家には天使がいる。
とても可愛い、とにかく可愛い。
目に入れても痛くないほど可愛い…
愛しい愛しいステイサム君!
もちろん『天使』と言うのは比喩だ、
彼はれっきとした人間である。
けれど、
『実はこの子天使なのでは⁈』と思わず思ってしまうほど可愛いんだ。
…俺は扉の前に立つ、
この先に愛しい天使がいるんだ。
リ『すぅ〜…ふぅ〜…、』
リ『よし、』
俺深呼吸を一つしてから、
ドアノブに手を伸ばし、ゆっくりと開ける……
ガチャッ
ステ『あ!リアムさん!』
リ『ステイサムくん.…!』
リ『おはよう、ステイサムくん。』
ステ『おはよう!リアムさん!』
ステ『…!ふふっ、寝癖が付いてるよ?』
リ『わわっ、⁉︎』サッ
俺は自分の頭を両手で押さえた。
…小学5年生に寝癖を指摘されるなんて、
は、恥ずかしいな…、
ステ『ふふっ♪ネコさんみたいな寝癖だね!』
ステ『左右がピョンピョンって跳ねてる。』クスクスッ
リ『//』
クスクスとおかしそうに笑うステイサム
リ『あ、あ、朝ごはんにするかっ、!』
俺は無理やり話題を変える
ステ『うん!おれ、お腹ぺこぺこだよ〜』
朝にお腹が空く事はいい事、健康の証だ。
昨今の子供は朝食を抜く事が多いらしいが、身体に良くないから食べる事は大切だ
トコトコッスッ
リ『何が食べたい?』
俺はキッチンに立ち、エプロンをつける
リ『今日は早起き出来たから、仕事まで時間あるし…』
リ『好きな物作ってあげるぞ?』
ステ『…例えば?何作ってくれる?』
リ『そうだな…、』
リ『サンドイッチとかパンケーキとかフレンチトーストとか…』
リ『あ、リンゴもあるからシナモントーストとかもできるぞ?』
ステ『え⁉︎すごい!そんなに⁉︎』
ステ『う〜ん…、たくさんあって迷っちゃうな…』
リ『ははっ、またいつでも作ってやるから、そんなに悩まなくてもいいんだぞ?』
ステ『本当に?やったー!』
ステ『じゃあ、フレンチトーストがいいな!』
リ『了解だ。』
ゴソゴソッ
俺は冷蔵庫から卵と牛乳を取り出した
ステ『ごちそうさまでした!』
リ『美味しかったか?』
ステ『うん!すごく美味しかった!』
リ『それなら良かった。』
口の端にパンくずが付いてる…
可愛い…
ステ『…あ!リアムさん、時間大丈夫?』
ステイサム君が時計を指差しながら言う
リ『ぁ、!やばっ、遅刻してしまう!』
俺は慌てて鞄を引っ掴み、玄関へ足を向ける
…ああ、
もっとステイサム君との時間を楽しみたかったな…
ステ『あわわ!リアムさん!コート忘れてるよ!』
リ『おっと、!ありがとう。』
季節は冬、
こんな時期にコートを忘れたら寒さで死んでしまうぞ…
リ『なんで優秀な子なんだ、!』
リ『大好きだぞ、ステイサム君。』
ステ『………、』
ステ『おれも大好きだよ、リアムさん。』ニコッ
ステ『行ってらっしゃい!お仕事頑張ってね!』
リ『おう、行ってきます、!』ニコッ
パタンッ
ステ『………、』
ステ『大丈夫、!大丈夫、!』
END1『行ってらっしゃい』
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