前回から数ヶ月後のお話となっております。
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受験が近付いてきた今日この頃。
俺は母さんと雑談していた。
母「ほんと、時の流れは早いわね」
橙「やなぁ、、」
お互いホットミルクを飲む。
目の前にあるお菓子の山から1袋取り袋を開ける。
母「….当初は心配だったけど……
今は楽しそうね。」
突然そんなことを言い始めた。
橙「急にどしたん」
母「ほら、あなたはよっぽどの事じゃない限り自分で解決しようとするじゃない。
ここに引っ越してきた時もそう、明らかに様子がおかしかったのになんでもないの一点張りで」
グサッと痛いところを突かれた。
昔から俺はなかなか人に頼めない性格だった。
それが逆に心配されるのだ。
母「桃くんに出会ってから変わったわね。」
優しい表情でそう言われた。
橙「…うんっ、桃ちゃんのおかげやよ。
ほんと….感謝しなあかんな。」
母「そうね♪….お互い受験頑張ってね」
橙「….うん!」
___受験当日_
橙「……(無言で拝む)」
桃「……笑」
前日まで余裕をかましていた俺、現在神頼み中です。
ちゃんと受験勉強したし青ちゃんも母さん達も大丈夫って応援してくれたけど、、
不安なものは不安やっ!!!!
橙「うおぉ….神様ぁぁ……」
桃「……橙くん」
橙「んっ、、?」
桃「チュッ、、」
橙「ッん……っ、、、//」ビクッ
唇に柔らかい感触が当たる。
ゆっくり離れた後は俺の唇を指で拭いて笑う桃さんの姿があった。
桃「……大丈夫、頑張ろう」
橙「….っおん!」
〜数ヶ月後〜
父「……橙…時間はまだなのかい、、?」
橙「まだやっ、、まだその時間ちゃう」
父「もしかしたらもう出てる可能性が….」
橙「いや、、時間を待ってた方が….」
母「あなた達そんな空気出してないで
大人しく結果発表待っていなさい」
橙&父「だってぇ!!!」
受験が無事終わりとうとう結果発表の日。
俺は自宅で父と共にパソコンの前でにらめっこをしていた。
問題はすべて解けた。
なんなら始まる5分前にも最後の復習をしていたし、大丈夫…だとは思う。
いや、まじで。うん。これはフラグでもない。
公開まで残り1分。
この1分がまるで1時間のように長い。
この時間で俺は押し潰されそうになっていた。
すると….
桃『橙くん、大丈夫?』
桃ちゃんから一通のメッセージが来た。
心配が込められたメッセージ。
「合格発表まで不安そうだったらメールするよ。」と言われていたのを思い出した。
タイミングが良すぎてそっちにびっくりするが少しは和らげた気がする。
俺は「大丈夫」というメッセージを送り深呼吸をした。
父「…時間だね。」
落ち着いた声で父が言った。
スマホを置きパソコンの前へと座る。
水を1口飲み、もう一度深呼吸をしてパソコンを開く。
緊張で上手く打てない手で何とかホームページを開くことが出来た。
俺の番号は「224番」だ。
220….221….223…………224….
橙「…あっ、、」
橙「合格….したっ、、!」
父「、!やったじゃないか!!」
母「良かったわね♪」
目に熱が溜まっていくのが自分でもわかる。
これほどまでに嬉しいことはなかったからだ。
俺はスマホを手に取り桃ちゃんに合格したよっとメールを送る。
桃『おめでとう♪
俺も合格したよ、728番♪』
合格発表の写真と共に送られてきたメッセージに俺はクスッと笑ってしまった。
お互いあの高校を卒業して大学生になる。
大学生だからといって会えない訳では無い。
これからも会えるのだ。
俺達に残された最後のイベントは卒業式だけだ。
コメント
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お互いの誕生日なの死ぬ タイミングよすぎなの死ぬ なにこれもうしんどい死ぬ((
橙くんとお父さん親子やなぁw 番号がお互いの誕生日なん好き
橙&父の「だってぇ!」が可愛すぎた。