TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

日常能力〜にちのう〜

一覧ページ

「日常能力〜にちのう〜」のメインビジュアル

日常能力〜にちのう〜

44 - 第44話 アヤメの過去 3/4

♥

15

2023年09月28日

シェアするシェアする
報告する

第44話 アヤメの過去3/4

前回までのあらすじ

「固有力」とやらを手に入れた。以上。

※ここから下(以下略)

「…ウッ」

ここは…どこだ?見知らぬ天井だ。私は今ベッドで寝ているのかな?

「佐々木。計画はどうだ?」

「順調っす。黒野さん」

「よし。このまま行けば…私達だけの世界…。『日常』に到達する」

薄暗い部屋の中で、唯一の明かりがある。上の方のガラスの向こうで誰かが話している。白衣を着た科学者かな?

「黒野さん。やっぱり名前変えません?なんかダサいっすよ」

「うるさい〜!俺はこれがいいと思ったんだもん!(´;ω;`)」

「チョッ泣かないでくださいっす。悪かったっすから」

私とお母さんの会話みたいなことしてるな…。

ユラァ…

「あ、美涼が起き上がったっすよ」

「ぐすん…わかった。ゴホン。あ、マイクつけるの忘れてた」

「いや、黒野さん。これついてるっすよ」

「えぇ!?さっきの会話、全部聞こえてた!?」

「そうみたいっすね」

そして、黒野とやらが膝から崩れ落ち、なんか叫んでいる。スピーカーから出た音が部屋に反響して耳に届く。非常にうるさい。

「ふぅ。よし。黒野。お前はできる。偉い子だ。小学校の成績でも『黒野くんはとても偉い子です』って書かれてたじゃあないか」

「いや、なんで覚えてるんすか」

部屋の辺りを見回してみたが、壁と床、上の方にガラス。そして、私が寝ていたであろうベッドしかなかった。大きさはあまり大きくない。横幅はバスを前から見た時くらいで、縦も同じだ。高さは…暗くて分からない。

「よし。美涼よ。『固有力』が出たのは君たち、『清水』と『中井』、『芹沢』。そして『星野』だった」

「そんなことはいい。お母さんを何処へやった?」

周りを見回してお母さんらしき人影は無かった。つまり、こいつらに場所を聞かないといけないと言うわけだ。

「あぁ。君の母親か。あの人ならもう死んだよ」

…は?

「あの人は『固有力』を6つ持っていて、『固有力』は『主人を生かそうとする力』があるんすよ。それによっていくら攻撃しても再生する、言わばゾンビみたいな存在になったんすよ」

「普通の人は1つだから致死量の攻撃を食らったら流石に生きてられないのに、あの人は生きてたんだよ!実験のしがいがあったねぇ…」

何を言ってんだ?こいつら。

「だから色々な殺り方を試して、『固有力』の実験になると思ってたのに…直ぐに心を病んでしまって使い物にならなくなったんだよね」

「そこで、『固有力』を引きずり出して、君に植え込んだっす。それで、ようやくあの人は死んだっすけどね」

お母さんが死んだ?こいつらの所為で?

「…サネェ」

「黒野さん。なんか言ってるっすよ?」

「許さねぇって言ったんだよ!このアホども!」

「おやおや。突然キレるとは…気分の浮き沈みが激しいね」

こいつらだけは許さない!私のお母さんを殺しやがって!

「僕達は君に危害を加えようとは思ってないっすよ?これから解放するんすから」

「そうそう。もう『固有力』の大体のことはわかったからね。君は外に出ていいよ」

パチンッ! ウィーーーン!

「そこの扉を出れば外だよ。いやはや。研究に付き合ってくれてありがとうね」

ギロッ

スタスタ…

日常能力〜にちのう〜

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

15

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚