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『結局…どうすればいいんだい?』
色々と誤魔化してくる日本に、とりあえず次の作戦を聞こうとした。
日本は考え込むようにまた空を見上げる。
「そうですねぇ…」
「まずは想いを伝える前に、気づくか気づかないか程度の”特別扱い”をしてみましょうか。」
『特別扱い?』
特別扱いの言葉の意味はわかったが、する意味がわからなかったため俺はまた首を傾げる。
『アメリカさんの好意を遠回しに伝えるのです。』
『周りより少しいい対応をすることが大切ですよ。』
日本は俺にもわかるように説明してくれた。
日本の少女漫画みたいで少し楽しそうに感じる。
『分かったんだぞ!』
『でも、いい対応ってなんだい?』
「例えば、イギリスさんと話すときだけ少し距離を詰めるとか。」
「自国にお誘いするとか…」
「あとは普通にたくさん話しかけるとか、ですかね。」
日本はたくさんの方法を考えてくれた。
やはり頼もしい。
『とりあえず、明日からやってみるんだぞ!』
「ええ、そうしましょう。」
「もちろん、私も手伝いますよ。」
『イギリス〜!』
コンコンッ
昨日のことがあって気まずいが、そんなことで立ち止まるのはヒーローらしくない。
そう考えながらイギリスの家を尋ねた。
ガチャッ
「はーい…って…」
「アメリカかよ。」
『なんだいその反応は!』
イギリスは面倒くさそうにしながらも俺をあがらせてくれた。
「さっきスコーン焼いたんだけど…」
『遠慮しとくんだぞ!』
少ししょぼんとするイギリスを見て心が痛むが、流石に好きな人が作ったものでも死因にはしたくない。
国だから死なないけど。
「何しに来たんだ?」
「紅茶を飲みに来た訳じゃないだろ?」
疑問を持ったようで、イギリスは俺を問い詰めようとした。
『その…だな…』
デートしようなんて言い出せやしないし…
それに、急に自国に誘うのもな…
『君の国を見たいんだ。』
『そしてあわよくば…俺の国にも来て欲しい…』
「へぇ…お前にしては可愛いこと言うじゃねぇか。」
「小さい頃を思い出すな。」
『その話はしないで欲しいんだぞ。』
イギリスは昔話となると俺の恥ずかしいことや思い出したくない事ばかり話題にする。
まぁ、そんな意地悪なところも好きだけど。
「まぁ?お前が俺の国を観光したいって言うならさせてやらんこともないけどな!」
『じゃあ遠慮なくさせてもらうんだぞ!』
『ほら、早く早く。』
「俺も行くのかよ…」
『当たり前だろう!』
少し驚いたような顔をしたものの、イギリスは着いてきてくれた。
街を歩いていると、イギリスが口を開く。
「お前、別にイギリスが初めてってわけじゃねぇだろ?」
「案内とか必要か?」
『ひ、久しぶりだからな。』
『迷わないように、だ。』
俺が来た理由や自分が着いてこなきゃ行けない理由を深堀してくるイギリスに、わけも分からない言い訳をしながらも観光は無事終わった。
「仕方ねぇから今度お前の家にも行ってやるよ。」
『いいのかい!?』
「お…お前がこいって言ったから行くだけだからな!」
「別に俺が行きたいわけじゃ…」
照れくさそうに頬を赤らめて取り繕おうとするイギリスを見て、いてもたってもいられなくなった。
『じゃあ今から行くんだぞ!』
「えっ、今からかよ。」
『もちろん!』
そのまま飛行機に乗り、アメリカへ向かった。
イギリスはすぐに帰るつもりだったらしいが、間食のために入ったBARで飲んだくれてしまった。
その後、酔っ払ったイギリスをそのまま返す訳にはいかないと思い、家に泊めてやった。
やはり俺は気遣いもできるいいヒーローだな!
流石に手は出さないでおいた。
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