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『私にはね、色がないの』

私の親友が胸壁の上で突然言った。

「色?」

『そっ』

「色ってなんの色?」

『華織は馬鹿だな〜!』

「ッは!馬鹿じゃないし!花の方が馬鹿!」

『ふふっ』

笑う親友の顔はなんだか寂しそうな顔をしていた。なんかあったのだろうか。

『私ね、自由になりたいの!』

「自由?例えば?」

『ん〜そうだなぁ…例えば空を飛んだり、海の生き物になったり!』

「海の生き物!可愛いのになるの?」

『うん!私は海月になりたいなぁ』

海月か…。

『ねぇ知ってた?海月ってね脳も心臓もないんだって!』

知ってるよ…

『海月って脳がないから何もかも無関心、無感情で生きてるんだって』

知ってる…

『海月って何も考えてないから海の風って言うの?それに流されてくからいつの間にかロサンゼルスに行ったりするかもしんない!』

知ってるから…

『てかさ?海月って死ぬ時溶けちゃうんだって!だから死骸は残んないらしいよ。』

知ってるからさ…ッ!

『でも不思議だよね。刺されたら色々大変な事になるのに溶けちゃうだなんて。もしかして海は全部海月説だったり…?!笑』

「もうやめてよ…!」

『…え?笑』

「そんな…ッ泣きそうな顔で言わないでよ…!」

『ッ…でも私の人生だし!』

「それよりそこ降りてよ!危ないから…ね?」

『もう疲れちゃった…』

「なんで…毎日モテてたじゃん!」

『それがだよ!それが…もう疲れたの…』

「え…?」

『モテる女は辛いの…男たらしとか男好きとか言われてさ…?他のモテない女からは陰口やら言われたり。…笑えるでしょぉ?笑』

「はn」

『ね、今こっから飛び降りたらどう思う?痛いかなぁ?海月になれるかなぁ?…笑』

「やめてよ…ねぇ飛び降りるなんて嘘でしょ…?ねぇ…」

『嘘じゃない、よ』

「嘘って言ってよ!…ねぇ…そう、言ってよ…」

『ごめんね、泣かないで。華織なら私いなくても大丈夫だから。』

「大丈夫じゃない…大丈夫じゃないの…」

『枢華織。顔を上げなさい。』

「…?」

『私はここから落ちるて上にあがる。私は海月になって貴方の元に戻ってくる。だから安心して。』

「安心出来ないよ…」

『…ふふっばいばい!』

「ぁ…!」

笑顔で何か言っている君を泣き叫ぶ事しか出来ない私は何か生きる意味はあるのだろうか。そして私は親友のことを何一つ知らなかった。そして”モテる”という理由で少し嫉妬していた。

だってモテ女だよ…?1度はなってみたくない?w

…親友が生きる希望だったんだけどなぁ…笑


約束守れそうにないや…














ごめんね、花。ちょっと遅れていくからさ。ちょっとまっててくんない…?

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