道枝side
「道枝…駿佑さん?」
誰?この人…
なんか、長尾の匂いがする…
駿「あの…どなた、ですか?」
「長尾謙杜の、母です」
駿「お、おかあさんっ?」
母「義理の…ですけど」
駿「どういうことですか…」
母「捨てられたんです、あの子は」
駿「長尾…がっ?」
母「謙杜の母は、シングルマザーでした。私はマンションの隣にすんでて、よく一緒にあそんでました。少し生活はつらそうだったけど、それでも、幸せな家庭で。ずっと続くんだと思ってた__。でも…男ができて。謙杜が5歳の頃…逃げたんです。謙杜をおいて…それで、私が、ひきとりました」
知らない。そんなこと、聞いてへん。長尾、なんでかくしてたん…。
母「すごく傷ついていた。それでも、謙杜なりに立ち直って、ジャニーズはいって道枝くんに出会えて…楽しそうなので、安心してました。でも最近…おかしいんです」
駿「ど、どんなふうに…?」
母「私に、よく聞いてくるんです…。___恋人が…、好きなひとができたら、みんな、僕を捨てちゃうんでしょ?って…」
駿「__え」
『康二くんのことが、好き、みたいなんだ…!』
『どーせ、僕のことたいして好きやないんやろ?康二くんのほうがええやろ?僕なんかより、ええよね。安心するよね。もし両想いなったら僕のこと忘れちゃうよな』
ANMPの後、長尾がいってたこと、わかった気がする。
長尾が俺を避けるようになったのは、俺が康二くんが好きだと言ってから…
ANNPのは、自分が、俺に捨てられると思ったから…縁を切ろうとした…?
母「謙杜…トラウマになってて。大好きな人から、捨てられるのが。だから…もしかしたら、誰かから、また捨てられるって思ってるのかもなんです…でも、私はわからない。あなたなら…なにか、わかるんじゃないですか…?」
駿「俺、は…」
なにを、しているんだ、俺は。
ピロンッ
___長尾っ!?
『みっちー、ずっと好きでした。康二くんとお幸せにね。謙杜』
なに、これ…
まっ、まさか、死ぬ気じゃ…っ!
______行かなきゃ、公園に。
駿「いってきます…っ」
母「__ありがとう、頼んだよ…」
呼吸も忘れ、長尾のいる公園だけを目指して、ただ走った。
会いに、いくために。
コメント
3件
走れーーーー!! 謙社くん、死なないよね?死なないでね!死んだらオイラ、泣いちゃう、!
最高(*`ω´)b
天最高