「泣くなよ」
その言葉で、私の涙はこぼれ落ちる寸前でなんとか持ち堪える。
「な、なんでっ?」
「……今泣かれたら、俺仕事平気で投げて帰っちまいそうだから」
冗談めいていて、だけどどこか本気のような声色。
嬉しい、感情に従えばきっと泣いちゃう。だけど、なけなしの理性がそれはダメだと私をくい止める。
「ううぅっ……泣かない」
「……あと3日」
「へ、なにが?」
「今死ぬほど忙しいが、前倒しで仕事どんどん終わらせてるから、あと3日で日常に戻る」
大和さんの言葉に寂しさが引っ込む。あと、3日……?
あと3日で、会えるの?
「会えたら好きなだけ泣いていいから、それまで我慢しとけ」
「……分かった、待ってる」
「寂しい想いさせて悪いな。もう少しだけお利口にしてろよ。じゃあ仕事戻るから……おやすみな」
「うん、おやすみっ」
通話が切れ、スマホをギュッと抱きしめる。あと3日*************
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