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よし…手紙も書いたし、準備完了
そろそろ寝るか
おやすみ、兄さん
そして僕は、いつもより少し早い5時半に起きた
「兄さん、おはよう」
「む、無一郎…?」
「何?兄さん」
「いつもなら、まだ爆睡してんのに…」
「熱でもあるんじゃねえの?」
「ないよ、酷いなぁ」
「顔洗ってくる」
「あぁ…」
時間は午後4時
ついにこの時が来た。
この世界とおさらばできる時だ
僕は学校の屋上へ向かった
来る途中、兄さんが僕を探してた気がしたけど、もうどうでもよかった
屋上に着くと、落下防止のフェンスの上にそっと座った
「兄さん…僕は最後まで何も出来なかったね…」
「今まで兄さんに負担かけてごめんね」
「心配かけてごめんね」
「でも、もうその心配はいらないね」
「兄さん…先に逝くよ、」
「これでほんとの、サヨナラだから」
そろそろ逝くか…
と考えていると、屋上のドアが開いた
「お前、なんてとこ座ってんだ!!」
「さっさと降りろ!!」
「…ごめんね、兄さん」
「どういうことだよ…!」
「…もうすぐ降りるよ」
「さっさと降りて、一緒に帰るぞ」
「…さようなら」
そう言って僕は、屋上からグラウンドに向かって飛び降りた
「無一郎!!無一郎!!」