続きです
どうぞ!
⚠太中⚠
⚠BL⚠
⚠男性妊娠⚠
数秒して俺の真上から太宰の声がした。
太宰 「駄目だよ!中也を1番好きなのは僕だからね!!」
太宰の言葉1つでその場が急に静かになった。
中也 「は……?」
第一声を切り出したのは俺だった。
しかもすごい間抜けな声だ。
結糸 「違うよ!僕が1番好きなの!!」
桃花 「……中也は私がいいよね?」
結糸は太宰と言い合いをしているうちに桃花が俺の腰に手を回し抱きしめて、少し潤んだ目で俺にそんな事を言ってきた。
中也 「ッ……桃花は狡いなぁ〜」((ギュッ
そんな事を言いながら俺は桃花を抱きしめた。
その瞬間だった、桃花の顔色が一気に勝ち誇った顔に変化したのだ。
桃花 「中也は私が1番だって!」
太宰 「そ、そんな……馬鹿なッ!」
結糸 「中也は僕が1番好きなの!!」
あぁ…また言い合いが始まった……
それにしても何故太宰は急に抱きしめてきたんだ?
もしかしたら太宰は俺の事が飽きたからいなくなったんじゃないのかもしれない……いや、さすがに自惚れすぎか…
中也 「なぁ、太宰俺帰るから…」
結糸 「やぁだぁー!!」
桃花 「私も嫌!!」
太宰 「私も…」
俺が産んだ子供は何時から3人になったんだ?
そう思う程太宰は2人みたいに駄々を捏ねていた
どうしたものかと考えていた時だった急に太宰が「あ!」と大きな声を出した。
それに驚き俺は反射的に太宰の方を向くと太宰はとても楽しそうな顔をしながら俺を見ていた。
中也 「???」
太宰 「2人とも!中也は困っているんだよ?だから”少しだけ”我慢しよ?」
何故か太宰は俺の味方をし始めたのだ。
結糸 「ヤダよ!!お父さんは僕のお願い聞いてくれないんだね!もう嫌い!!」
桃花 「私も嫌い!」
中也 「ッ!」
結糸のその言葉を聞いた途端俺の中にあった何かが切れる音がした。
中也 「桃花…結糸……」
結糸 「なぁに?」
桃花 「ん?」
桃花と結糸はニコニコしながら俺を見上げてきた。
中也 「いくら何でも言い過ぎだ、親に向かってそんな事言っていいって教わったのか?人が傷つく言葉を簡単に言っていいって探偵者の誰かに教えられたのか?」
俺が怒り出した事にその場に居た探偵社員とその他の皆が驚き俺を見てきた。
中也 「探偵者ではなくても、お前たちの頭で考えればすぐにわかる事だろ?もし自分が太宰やお友達にそんな事言われたらどんな気持ちになる?」
桃花 「……嫌だ」
結糸 「……悲しい」
中也 「だろ?」
桃花&結糸 「コクッ」
中也 「じゃあ太宰になんて言うんだ?」
桃花 「……」
結糸 「……」
中也 「自分達が言われたら相手になんて言ってもらいたいんだ?」
桃花&結糸 「ごめんなさい……」
太宰 「ふふっ…いいよ」
ーーー太宰視点ーーー
桃花&結糸 「ごめんなさい……」
この子達に初めて言われた言葉だった。
中也の元から離して、私とこの子達で今まで生きてきたけど、私は桃花と結糸に怒る事は余りなかった。
そして、中也が桃花と結糸に怒っている姿を見てやっぱりこの子達を産んだ親だな…と深く実感した。
中也 「良かったな、許してもらえて」
そんな事を言いながら中也は目線を2人に合わせるために屈んだ。
桃花 「ごめんなさいって、許してもらえない事もあるの?」
結糸 「確かに…」
中也の言葉に疑問を抱いたのか、桃花がそんな事を中也に質問し始めた。
中也 「そうだな…」
中也は少し悲しそうな顔をしながら2人に話した。
中也 「余りにも酷いことだったり、相手が許せないと思ったりしたら難しい事もあるかもな……あ、それとちゃんと申し訳ない気持ちを持ちながら言わないと駄目だぞ?ヘラヘラした態度で言われたら誰でも許したくても本当に思ってるのか?って思っちゃうかもだからな!」
桃花 「うん!」
話し終わったのか、桃花と結糸が私の前まで来た。
太宰 「どうしたの?」
桃花 「お父さんは何で今まで私たちに怒らなかったの?」
中也 「ぇ……」
中也が小さく言葉を吐いたが、結糸が又私に質問してきた。
結糸 「そうだよ!なんで??」
そう聞かれるとなんで私は怒らなかったのかな?よく分からないけど、多分理由は簡単だ。
太宰 「2人が大好きだからだよ?」
結糸 「大好きだから?」
太宰 「そうだよ?大好きな人にはあまり怒りたくないでしょ?」
桃花 「うん」
太宰 「それと、被害を及ぶのは私だけだしね」
そう、多分これが理由だ。
中也はどんな反応をしているのか気になって私は2人から目線を外して中也を見ると、中也は申し訳ないと言うような顔をしていた。
太宰 「?……中也どうかした??」
中也 「あ、いや……何でもねぇよ」
太宰 「そう…?」
中也 「じゃあ、俺帰るな!」
そう言うと中也は目にも止まらぬ速さで探偵社を出ていった。
結糸 「あ、中也帰っちゃった…」
桃花 「私も遊びたかった……」
太宰 「じゃあ2人とも、私の仕事終わったらいい所に行こっか!」
桃花&結糸 「いい所!」
太宰 「いく?」
桃花 「うん!」
結糸 「行く!!」
太宰 「よし、じゃあ少しだけ待っててね」
桃花&結糸 「はぁーい!」
元気な返事をしながら2人は社長が気を使って作ってくれたキッズルームへと走っていった。
太宰 「よーし…私も早く終わらせよ」
待っててね、ちゅーや♡
今回はここまでです
次回をお楽しみに!!
コメント
4件
なんでいなくなったんだろうな…気になるけど、親としてしっかり教育してるのめちゃくちゃ凄いし尊い
太宰さん中也に会いに行くのかな、?また一緒に暮らして欲しい〜!
太宰さんの最後の言葉って、絶対に中也に会いに行くって事、だよね? 続きが楽しみにしてます。