続きです!
どうぞ!!
⚠太中⚠
⚠BL⚠
⚠男性妊娠⚠
何故か中也
中也 「……何か嫌な予感がする…」
そう、探偵社から早足で帰ってきたはいいが、とてつもなく嫌な予感がするのだ。
そして、俺の嫌な予感はよく当たるのだ……
嫌な予感が消えないまま数分が経った頃だろうか、突然インターホンがなった。
中也 「?…こんな時間になんだ??」
気にはなったもの、俺は玄関に向かった。
中也 「はーい……どちら様で…すか…って……」
太宰 「はぁーい、中也♡♡」
桃花 「中也!!」
結糸 「中也だ!!」
太宰は俺の家に行く事を言っていなかったのか、桃花と結糸はとても嬉しそうな顔をしながら俺に抱きついてきた。
中也 「うわっ!」
勢いが良かったため俺は倒れかけてしまった。
中也 「(やべ!倒れる!!)」
桃花と結糸に怪我をさせない為俺は2人を庇うように少し2人の手首を掴んで2人が地面に着く前に俺の上に乗るよう2人を浮かせた。
太宰 「中也!」
倒れる寸前、太宰の少し焦ったような声が聞こえたが俺は数秒後の痛みに耐えられるように奥歯と目を強く瞑った。
中也 「ッ……!」
桃花 「うわっ!!」
結糸 「うぇ?!」
俺は床に叩きつけられたが、桃花と結糸は無事俺の上に着地した。
太宰 「中也大丈夫?!」
中也 「おう、気にすんな……」((ニコッ
俺は背中の痛みをこられながら不安な顔をして俺を見てきた3人に向かって笑って見せた。
笑っても心配の色を見せない3人をどうにかしたくて俺は少し話を逸らした。
中也 「そういや、どうかしたか?家に来るなんて…」
太宰 「唯…2人が中也に会いたがっていたから……」
中也 「そうか…」
まぁ、そんな事だろうとは思ったが……
中也 「はぁ……太宰お前に少し話をすることがある、桃花と結糸はリビングで遊んでてくれるか?」
俺がお願いをすると2人は少しの間は嫌な顔をしていたが、渋々リビングへ入っていった。
中也 「よし…」
太宰 「で、話って何?」
中也 「……すまなかった」
太宰 「は?」
太宰はなぜ俺が謝っているのか分からないと言った様子で俺を見てきた。
中也 「だって俺…彼奴らに怒っちまった……」
太宰 「だからなんだって言うんだい?」
中也 「お前は怒ったこと無かったんだろ?」
太宰 「うん」
未だ太宰は俺が何に対して謝っているのかわからないみたいだった。
中也 「俺はお前の子供の初めてを奪ったんだぞ?」
そう、俺は太宰が今まで子供にしてこなかったことをしてしまったのだ。つまり彼奴らにとっての初めてと、太宰の初めてを奪ってしまったのだ。
中也 「ッ……」
ーーー太宰視点ーーー
最初は「何しに来たんだ」とか怒鳴られるかな?と思ってたけど、中也が怒っていないのはすぐにわかった。
でも、謝ってくるのは予想外だった。
だって私は中也に何も嫌な事されていないのだもの。
中也の話を聞いていて、あの子達に向かって初めて怒ったのが自分だからあの時申し訳なさそうな顔をしていたことはわかったが、何故か中也が少し苦しそうな顔をしたのだ。
太宰 「中也?」
中也 「俺は…最低だな……」
中也は自分を責めはじめてしまった。
太宰 「なんで謝るのさ」
中也 「だって俺は……ッ…何でもねぇ…」
そう言うと中也は子供達のいるリビングへ行ってしまった。
中也は昔から大事な事は絶対に言わないし悟られないようにする。
私でさえも、中也の考えや感情がわからない時がよくあった。
でも、そんな中也にも1つだけ欠点があった。
それは……
結糸 「お父さんそんな所で何してるの?」
太宰 「あ、うん…なんでもないよ!」
結糸 「?…そっか!じゃあ遊ぼ!!」
太宰 「そうだね〜」
私達が中也の家に押し掛けてから数時間が経った頃、結糸が限界に近づいたかのように頭を上下に揺らしていた。
そんな結糸を見てか、中也が口を開いた。
中也 「俺のベット貸してやるよ」
太宰 「ありがとう…じゃあ桃花も行くよ?」
桃花 「私はまだ中也と話してたい…」
太宰 「ダメだよ?子供はちゃんと寝なきゃ!」
桃花 「でもッ…!」
中也 「桃花…ちゃんと寝ねぇとお化けが襲いに来ちまうぞ?」
中也がそんな事を言った途端に桃花の肩がビクッと揺れた。
桃花 「ちゅ、中也も早く寝るんだよ?いなくなったら私泣いちゃうからね!!」
中也の言葉が効果あったのか、桃花は私を置いてそそくさと寝室へと走って行ってしまった。
太宰 「ふふっ…中也は子供の扱いが慣れているのだね」
中也 「そんな事ねえよ……」
私が言うと中也は少し悲しそうな顔をした。
何故?と思ったが、この後すぐにわかるだろうから無視した。
寝室に着くと桃花は嬉しそうに布団に潜っていた。
太宰 「どうかしたの?すごく楽しそうだね」
桃花 「うん!だって、中也がいるとおかぁさんができたみたいで嬉しいんだ〜」
桃花のその言葉に私は少し肩を揺らしてしまった。
桃花 「ふぅーん…やっぱりそうなんだ」
太宰 「(しまった…)」
桃花 「やっぱり中也が私達のもう1人の親なんだ……」
太宰 「どうしてだい?」
桃花 「まずはお父さんの反応だね、お父さんは探偵社に居た時本気で中也を自分が1番好きだって言ってたんだよ」
太宰 「……」
桃花 「後は、中也に抱きついたり頭撫でてもらった時の懐かしさ」
桃花は4歳だったから少しは中也の事を覚えていたらしい。
太宰 「(はぁ…こうなるとどう言い訳しようが全部嘘だとバレるな…)」
桃花 「で?他にも理由は色々あるけど、どうする?」
太宰 「はぁ、なんで頭の良さは私に似たのかなぁ…」
私が「降参」と言うと桃花は少し嬉しそうな顔をした。
桃花 「じゃあ私はもう寝るね!」
太宰 「うん、お化けに襲われるからね」
桃花 「はぁーい」
桃花のいい返事を聞くと共に私は結糸をモがの隣に下ろして布団をかけてやった。
その後の私の行動は早かった。
2人が布団から出ていない事を確認してから私はすぐに中也のいるリビングに戻った。
中也 「彼奴らは寝たか?」
太宰 「桃花はまだ寝てないけど、もうそろそろ寝るんじゃないかな」
中也 「そうか…」
太宰 「うん」
中也は何かをする為に立ち上がろうとしたが、私の手によって止められた。
中也 「なんだ?」
太宰 「中也さ、あの時なんて言おうとしたの?」
中也もなんの事かわかったかのように少し嫌な顔をした。
中也 「何でもねぇって言っただろ?」
太宰 「何でもなくても私は聞きたい」
中也 「なんでだよ…」
太宰 「大切なことだと思うから」
私の何を言っても、何をしても引かないと言う意思が伝わったのか中也は溜息を着いた。
中也 「俺は……親でも何でもねぇんだよ…」
太宰 「どうしてそんなこと言うの?」
中也 「……」
聞いても沈黙が帰ってくるだけだった。
太宰 「中也…君は親だよ?」
中也 「ッ……うるせぇッ!」
私の問に帰ってきたのは沈黙では無く、中也の怯えるような叫びだった。
それと同時に私の視界に入ったのは大きく震える中也だった。
今回はここまでです
次回をお楽しみに!!
コメント
2件
中也も太宰さんも、自分の感情隠すの上手いからなぁ......続き楽しみ過ぎます!今回も最高でしたっ!!