テラーノベル
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放課後。
教室にはもうほとんど人か残っていなかった。
窓の外は夕焼け。
凛花は自分の席に座りながら、机に突っ伏していた。
凛花:帰りたい。
海斗:まだ帰ってないだろ。
凛花:気持ちの問題。
海斗:意味わからん。
凛花:疲れた。
海斗:部活してないのに?
凛花:精神的に。
海斗:何があった。
凛花:数学。
海斗:ああ。
凛花:その「ああ」で察しないで。
海斗:察した。
凛花:悲しい。
海斗は笑いながら鞄をまとめる。
凛花はじっとその様子を見ていた。
凛花:海斗。
海斗:ん?
凛花:鞄持って。
海斗:嫌。
凛花:即答。
海斗:自分のだろ。
凛花:重い。
海斗:教科書二冊しか入ってない。
凛花:気持ちが重い。
海斗:便利な言葉だな。
凛花:でしょ。
海斗:褒めてない。
凛花は不満そうに頬を膨らませた。
そして。
海斗の腕を人差し指でつつく。
つん。
海斗:…。
つん。
海斗:…。
つん。
海斗:何。
つん。
凛花:抗議。
海斗:幼稚だな。
つん。
凛花:ひどい。
つん。
海斗:凛花。
凛花:なに。
海斗:それ以上やると知らないぞ。
凛花:脅し?
海斗:忠告。
凛花:ふーん。
つん。
海斗:あ。
凛花:ん?
海斗:そういう感じか。
凛花:?
海斗はゆっくり椅子から立ち上がった。
凛花:待って。
海斗:ん?
凛花:その顔見た事ある。
海斗:どんな顔。
凛花:私が後悔するやつ。
海斗:正解。
凛花:嫌な正解!
凛花は慌てて立ち上がった。
しかし。
海斗の方が一歩早かった。
海斗:捕まえた。
凛花:うわっ!
手首を軽く掴まれる
凛花:離して。
海斗:どうしようかな。
凛花:海斗。
海斗:ん?
凛花:ここ学校。
海斗:知ってる。
凛花:教室。
海斗:知ってる。
凛花:人来るかもしれない。
海斗:今ほとんどいないぞ。
凛花:そういう問題じゃない!
海斗は笑う。
そして。
空いてる席の間に凛花を追い込んだ。
凛花:待って待って。
海斗:何。
凛花:話し合おう。
海斗:話だけ聞こう。
凛花:私を解放する。
海斗:却下。
凛花:やっぱり!
海斗:じゃあ質問。
凛花:なに。
海斗:もうつつかない?
凛花:…。
海斗:…。
凛花:たぶん。
海斗:信用できないな。
凛花:なんで。
海斗:顔。
凛花:偏見。
海斗:経験則。
海斗の指先で脇腹の近くへ伸びる。
凛花:待って!
海斗:ん?
凛花:それだめ。
海斗:なんで。
凛花:なんでも、…。
海斗:弱点。弱いからでしょ?知ってる。
凛花:知ってるならやめて。
海斗:無理。
ちょん。
凛花:ひゃっ!
海斗:やっぱり。
凛花:今の無なし!
海斗:無理。
ちょん、ちょん。
凛花:っ、やっ、ちょっと!
海斗:しーっ! 声大きい。
凛花:原因誰!
海斗:知らないな。
凛花:絶対知ってる。
海斗は笑いながら手を引っ込めた。
凛花はすぐに距離をとる。
凛花:最低。
海斗:ありがとう。
凛花:だから、褒めてない。
海斗:知ってる。
その時。
ガラッ。
教室の扉が開いた。
クラスメイト:あれ、まだ居たの?
凛花:っ!!
凛花の顔が赤くなる。
海斗:居た。
凛花は腕を掴まれたまま、海斗は椅子に座らせ、凛花の腕を掴んだまま。
クラスメイト:仲良いな、お前ら。
凛花:ちっ、違う!!
海斗:そうか?
凛花:海斗!!
海斗は吹き出した。
凛花は顔を真っ赤にしながら睨む。
けれど。
そんな反応を見ている海斗は、やっぱり少し楽しそうだった。
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コメント
1件
うわあ、この2人、絶妙な距離感だなあ…。「つんつん」からの「捕まえた」の流れ、完全に海斗のペースに持ってかれてて笑った。凛花の「私が後悔するやつ」って台詞がもうツボすぎる。クラスメイトにバレそうになって慌てるのも含めて、青春の甘酸っぱさがぎゅっと詰まってる。この「秘密の関係」、このままでいてほしいような、進展してほしいような…続きが気になります!